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【資料2-4】厚生労働省の令和8年度研究事業に関する評価【概算要求前の評価】(案) (81 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》
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題である。本研究では、臓器摘出術・臓器移植術における人的資源等に関する現状のデ
ータを全国規模で収集し、課題の抽出、費用対効果等のシミュレーションによる検証を
行う。また、院内体制および移植実施施設間の連携強化に向けた指針や提言を作成する。
【成果の活用】厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会での議論における基礎資料
とする。また、院内体制で移植実施を辞退する現状を改善し、移植希望者へ確実に臓器
を届けるための体制構築に繋げる。
〈造血幹細胞移植分野〉
【課題名】新たな末梢血幹細胞採取法の普及による非血縁者間末梢血幹細胞移植の効果
検証および今後の活用に資する研究
【概要】末梢血幹細胞移植の採取において、令和4年から持続型 G-CSF が導入された。
G-CSF 製剤は末梢血幹細胞採取において、末梢血幹細胞の血液中への動員促進に用いら
れる薬剤である。本研究では、持続型 G-CSF の投与実績や成績などの実情を調査し、今
後の効果的かつ効率的な末梢血幹細胞採取および移植体制について検証する。
【成果の活用】厚生科学審議会疾病対策部会造血幹細胞移植委員会での議論における基
礎資料とする。また、今後の研究事業や診療報酬改定等の参考とする。


参考
1 研究事業と各戦略(新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画・フォローアップ、
成長戦略、骨太方針、統合イノベーション戦略、健康・医療戦略)との関係
・ 第3章 2.(1)がん対策、循環器病対策、慢性腎臓病対策、慢性閉塞性肺疾患
(COPD)、慢性疼痛等の疾患に応じた対策、難病対策、移植医療対策※、アレルギー
対策、依存症対策、難聴対策、栄養対策、受動喫煙対策、科学的根拠等に基づく予防接
種の促進を始めとした肺炎等の感染症対策、更年期障害や骨粗しょう症など総合的な女
性の健康支援を推進する。
※ イスタンブール宣言を踏まえた国内の臓器提供、臓器あっせんや移植実施の抜本的
な体制整備を含む。


他の研究事業(AMED 研究、他省庁研究事業)との関係
AMED の「移植医療技術開発研究事業」では、臓器・組織移植及び造血幹細胞移植に
ついて、提供者の意思を最大限尊重し、安全かつ長期的に良好な成績が期待できる新規
移植療法の開発、最適な移植療法の確立、及び効率的な移植実施体制の実現を目指して
いる。厚生労働科学研究は、AMED で開発された技術・解明されたメカニズムに基づき、
臓器や造血幹細胞の提供にかかる基盤整備並びに普及啓発やガイドライン作成等を実
施している。

Ⅲ 研究事業の評価
(1)必要性の
臓器・組織移植、造血幹細胞移植ともに高度で社会に役立つ医療であるこ
観点から
とから、国民全体の理解と協力を得るために、継続して科学的根拠に基づい
た適切な普及啓発活動を行う必要がある。
特に、亡くなったドナーからの臓器・組織提供については、脳死下臓器提
供が増加傾向にあるものの年間 150 例弱に留まっている。人口比臓器提供
数は韓国、台湾、タイなどのアジア諸国より少ない状態が続いており、国内
の移植医療の推進に向けた新たな方策を検討すべきである。医療提供体制の
更なる強化や効率化、あっせん体制の強化を実施するための課題抽出が必要
である。造血幹細胞移植については、今後の高齢化を見据え、若年層のドナ
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