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【資料2-4】厚生労働省の令和8年度研究事業に関する評価【概算要求前の評価】(案) (115 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》
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他の研究事業(AMED 研究、他省庁研究事業)との関係
【AMED 研究事業との関係について】
エイズ対策の課題を解決する研究のうち、HIV 感染症を対象とした基礎研究、診断
法・治療法の開発等の臨床研究、及び創薬研究等に関わるものは AMED の研究事業と
なる。本研究事業は AMED が実施する研究を補完・協働しながらエイズ対策の推進に
資する疫学・社会学的な行政研究を行う。
また、AMED で開発された医薬品等を有効性・安全性を確認しつつ、早期に臨床で活
用できるよう、医療提供体制を整備し、診療ガイドライン等に反映させ、全国に普及
する。
【他の研究事業との関係について】
感染症関連の3研究事業(エイズ、新興・再興、肝炎)において、重複を回避する
ように調整した上で、公募課題の効率的な選定を行っている。引き続き、国立健康危
機管理研究機構と行政ニーズや研究の方向性等について情報交換を図りながら、得ら
れた成果を厚生労働行政に反映できる研究課題の設定等を推進する。

Ⅲ 研究事業の評価
(1)必要性の
2021 年の WHO のガイドラインでは、HIV 感染診断後早期に治療を開始す
観点から
ることが強く推奨されており、わが国でも HIV 感染症の早期発見・早期治療
に向けたさらなる対策が必要である。そのため日本国内のケアカスケードの
値、中でも診断率の検討のための研究や、HIV 検査や医療にアクセスしやす
い体制の構築に関する研究等を行う必要がある。
また抗 HIV 療法の進歩により患者の生存期間が長くなり、高齢化が認め
られるようになったことで、AIDS 指標疾患に含まれない悪性腫瘍、循環器
疾患等の合併症への対応や血友病患者を含む長期療養体制の整備が今後の
課題となっている。そのため合併症の早期発見や最適な治療法の確立、長期
にわたり適切な医療を提供できる体制構築のための研究を総合的に推進す
る必要がある。
(2)効率性の
研究の方針の検討や進捗確認を行う班会議に担当官が参加し、進捗管理を
観点から
行うことで効率的に研究を行っている。
また「エイズ対策研究事業の企画と評価に関する研究」で、厚生労働省「エ
イズ対策政策研究事業」と AMED「エイズ対策実用化研究事業」の研究代表
者によるオンライン発表会をヒアリング会、2年目研究、3年目研究に分け
3回に渡って開催している。評価委員が発表内容に助言を行い、研究班相互
で進捗状況を共有することで、基礎医学、臨床医学、疫学・社会医学の各分
野のニーズに沿った研究が効率的に推進されている。さらに研究の重複や間
隙を回避できるため研究費の効率的活用が可能である。
(3)有効性の
現在協議が続けられている次期エイズ予防指針の改正内容を検討するた
観点から
め「厚生科学審議会感染症部会エイズ・性感染症に関する小委員会」で研究
成果を活用している。
また各種ガイドラインの作成・改訂を継続的に行い、医療機関など関係各
所への配布やインターネットでの公表を行っており、社会貢献度が高い。
(4)総合評価
新規 HIV 感染者数の減少や早期診断率の向上を目的とした研究を行うこ
とで、感染拡大の防止及び患者の予後改善につながることが期待される。
また合併症への適切な対応や長期療養体制の整備を目的とした研究を行
うことで、患者の多面的な救済や QOL の向上に貢献することができる。
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