【資料2-4】厚生労働省の令和8年度研究事業に関する評価【概算要求前の評価】(案) (77 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》 |
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いて、医療の提供等、情報提供・相談体制、研究開発等の推進を対策の柱と
して設定されている。進歩の著しい免疫学的製剤をはじめとする最新の知見
をとりまとめ、全国の医療水準向上と均てん化を推進することや、既存のリ
ウマチ対策の取組だけでは評価しえない患者や医療スタッフのニーズを調
査し、知見を蓄積することは重要である。
(2)効率性の
本研究事業は、アレルギー疾患対策基本法および基本指針、また、免疫ア
観点から
レルギー疾患研究 10 か年戦略に基づいている。10 か年戦略では、3つの戦
略(本体解明、社会の構築、疾患特性)があり、それぞれに4つずつ推進す
べき研究事項が挙げられており、これに沿った研究内容を立案・実施してい
る。また、10 か年戦略に基づいて研究が有効に進展しているかを評価する
研究班を設定しており、評価委員だけでなく、長期的・俯瞰的に研究の業績
を評価する体制を整備している。令和6年 11 月には中間評価が行われ、こ
れまでの研究業績や今後推進すべき研究について取りまとめられた。この中
で、アレルギー疾患の有病率増加や疾患特性の変化、病態解明による新たな
課題を把握したうえで、研究実施件数やこれまでの研究成果を踏まえ、効率
的な研究立案、実施につなげている。
(3)有効性の
アレルギー疾患については、国民への正しいアレルギー疾患対策の情報提
観点から
供や普及啓発を進めること、適切な医療を受けることができる医療提供体制
の整備、自治体や関係団体と協力した取組を行うこと等が必要とされてい
る。また、免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略に基づいた研究の推進が定
められており、3つの戦略のうち、特に戦略2:社会構築「免疫アレルギー
研究の効率的な推進と社会の構築に関する横断研究」において、「患者市民
参画」や「アンメットメディカルニーズ」、
「臨床研究基盤構築」、
「国際連携・
人材育成」といった、免疫アレルギー疾患の政策研究を進めていくうえで、
重要な観点を設定している。これらを見据えた研究の成果は、指針に関わる
取組の質を高めるのに有効である。
(4)総合評価
本研究事業は、アレルギー疾患を有する者が安心して生活できる社会の構
築を目指して、国が取り組む重要な課題解決に科学的基盤を提供している。
10 か年戦略を基に適切な課題設定を行い、研究事業を推進することで、研
究全体を客観的に把握しながら、国が推奨する政策や国民・患者のニーズに
合わせた効率的な研究を推進し、研究評価をフィードバックしながら研究事
業を遂行していくことが重要である。
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