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資料9 評価シート様式2(案)(令和4月2月28日暫定版) (97 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24115.html
出典情報 健康日本21(第二次)推進専門委員会(第17回 2/25)《厚生労働省》
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じて、あらゆる世代により一層の普及啓発を図っていく必要がある。
○ 加熱式たばこの普及により従来たばこに比較して健康上の被害が遥かに少ないとの誤解がある。
加熱式たばこによっても肺の障害をきたすとする報告が相次いでおり、禁煙啓発活動のなかでは従
来たばこと同等に扱うべきである。
○ COPDは肺炎や肺癌の危険因子として重要であり、軽症であっても高齢者の肺の健康という
観点から重大な疾患であることを周知する。
○ COPD対策において重要となる、たばこ対策を推進していく。
○ 「スマート・ライフ・プロジェクト」において「禁煙」、「適度な運動」、「適切な食生活」、「健診・検診
の受診」に対する取組を推進しているところであり、禁煙の重要性や喫煙によって生じるリスク等につ
いて引き続き情報発信を行うとともに、スマート・ライフ・プロジェクトに参画している企業・団体・自治
体と協力・連携し、国民運動として禁煙をさらに推進する。
○ COPDとフレイルや併存症の関係等も周知していく。
○ COPDの早期発見に向けて、スパイロメトリー検査の更なる普及・実施に努める(コロナ禍に
おいては下記5の参考情報参照)。
○ 医療現場でCOPDという疾患名が使われず、慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、慢性気管支炎
等とされている、さらに、薬剤の添付文書、カルテ病名、DPC(診療群分類)、「疾病、傷害及び
死因の統計分類」においてもCOPDの記載がないというのがわが国の現状である。行政と学会が
協働した普及啓発活動が求められている。

5 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた今後の課題
○ 新型コロナ感染症の重症化因子であることの周知。
● 新型コロナ感染症診療の手引き第5版に記載されているとおり、COPDは新型コロナ感染
症の重症化因子であることが世界的に認知されている。一般人口において未診断COPDが
多数潜在している現状を鑑みると、新型コロナ感染症で重症化・死亡した症例にも多数の未診
断COPDが潜在していたことが想定される。新型コロナ感染症の知識普及と 共に、COP
Dの認知度を向上させることの重要性は極めて高いと考える。

<参考文献、URL>
コロナ禍において、スパイロメトリーが施行困難である状況を鑑み、スパイロメトリーを用いない診断治療の
作業手順を提唱。
Statement from the Japanese Respiratory Society: Working diagnosis and initial
management of COPD during the COVID-19 pandemic.
Shibata

Y,

Muro

S,

Yokoyama

A,

Hashimoto

Jul;59(4):385-388.

96

S.Respir

Investig.

2021