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資料3-2 がん検診事業のあり方について(案) (149 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41159.html
出典情報 がん検診のあり方に関する検討会(第42回 7/4)《厚生労働省》
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②胃がん
Q27

仕様書に胃部エックス線検査の機器の種類(間接、直接、DR 撮影、II 方式などの分類)を明記
する理由を教えてください。

A27

自治体がプロセス指標値を分析する際に必要な情報だからです。
直接撮影は透過エックス線をそのまま撮影するので歪みが少ない画像が撮れますが、大きなフ
ィルムが必要です。間接撮影では蛍光増倍管(イメージインテンシファイアー:I.I.)で透過光
を集めて蛍光板に投射し、写った像を撮影するので 10cm 幅のロールフィルムで済みますが、画
像の周辺に歪みを生じるなどの難点があります。また、フィルム・増感紙系では陰影の濃淡を細
かに再現することができますが、その代わり現像してみないとどんな画像が撮れているか判ら
ないという欠点があります。一方、デジタル撮影は陰影の濃淡をデジタル信号化するため微妙な
違いが再現できないことがありますが、検査しながら撮影画像を確認できるのでその場で撮り
直しができますし、撮影画像の取り扱いも簡便です。このようにエックス線撮影装置は、機器の
種類によって特性が違いますので、プロセス指標(特に要精検率)のばらつきに影響する可能性
があります。委託元市町村や都道府県(がん部会)等が、プロセス指標値のばらつきの原因を分
析する際、これらの情報が必要になります。

Q28

胃内視鏡検診は関連学会の認定資格を持つ医師しか実施できないのでしょうか。問診は認定資
格を持たない医師が行っても問題ないでしょうか。

A28

検査医については関連学会の認定資格を持っていることが望ましいですが、現時点でそれを必
須条件とするのはまだ難しいので、地域の胃内視鏡検診運営委員会(仮称)が一定以上の経験、
技量を有すると認定し、検診への参加を認めるのであれば、学会認定資格を有しない医師でも、
検査医として検診に参加することが可能です。ダブルチェックによる画像評価や症例検討会、研
修会等、医師の教育体制や精度管理体制を十分に整備することで、検診の質を担保するようにし
てください。問診については特に認定医の資格は必要ありません。

Q29

胃内視鏡専門医が胃内視鏡検査を行った場合でも、ダブルチェックが必要ですか。また、画像
が不鮮明などでダブルチェックが困難な場合でも、ダブルチェックは必要でしょうか。

A29

検査医が専門医かどうかに関わらず、検診では全ての内視鏡画像はダブルチェックが必要です。
また、診断に耐えうる画像かどうかを確かめるためにもダブルチェックが必要です。診断できな
いような画像であるなら、その旨を記載して「再検査」としてください。
ダブルチェックの目的は、検査医間の技量の差を補い、検査医が見逃した所見を拾い上げて再
検査を指示したり、生検診断の妥当性を評価したり、さらに、無駄な生検や無益な撮影の改善を
指導することで検査精度の向上を図ることです。
特に、胃がん検診では受診者の大多数は「がん」ではありませんので、無駄な生検や再検査を避
け、受診者に「がんがない」と正しく判断することが重要です。専門医が撮った写真でも第 3 者
が再度目を通してがんの有無を確認しておくことは精度管理上極めて重要なことです。

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