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【資料1】業績評価シート(令和6年度)Ⅱ.船員保険 (98 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_83465.html |
出典情報 | 全国健康保険協会業績評価に関する検討会(第46回 9/29)《厚生労働省》 |
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【事業計画の達成状況】(事業報告書 P82~P84)
「経済財政運営と改革の基本方針 2022(骨太の方針 2022)」において生涯を通じた歯科健診
(いわゆる国民皆歯科健診)について明記されたこと等を踏まえ、2022(令和 4)年度及び 2023
(令和 5)年度に歯科に係る分析を行ったところ、船員保険被保険者は他の健康保険の平均と
比べて以下のような特徴があることが明らかになりました。
・歯科の受診率が低い
・咀嚼状況で、噛めない・ほとんど噛めないと回答した者の割合が高い
・う蝕(虫歯)の重症化率が高い
・歯周疾患の重症化率が高い
これらの特徴は、船上での中長期に渡る生活の中では予防という観点で定期的に歯科医へ受
診することが困難で、歯の痛みや症状が出現してから受診するという船員特有の受診行動が影
響しているものと考えられます。
以上の分析結果を踏まえると、まずは被保険者自身が歯・口腔の状況に関心を持ち、普段か
らセルフケアに取り組んでいただくことができる環境を整備することが必要であることから、
2024(令和 6)年度は「船員デンタルケアキット」の提供を試行的に開始しました。船員デン
タルケアキットは、口腔の状態をチェックできる鏡や咀嚼力を測ることができるガム、普段の
ケアに使用できる歯間ブラシやデンタルフロスのほか、いくつかの質問に回答すると口腔の健
康状態を判定し状態に応じて歯科への受診勧奨を実施するスマートフォン用アプリをセット
にしたもので、
「船員の健康づくり宣言」のアクティブコースにエントリーした船舶所有者への
支援メニューとして提供する形としました。
船員デンタルケアキットは 2024 年 6 月から提供を開始しましたが、これがきっかけでアク
ティブコースにエントリーした船舶所有者が 10 社を超える等、船舶所有者から非常に好評で、
2025(令和 7)年 3 月末時点のアクティブコース 88 社のうち約 65%となる 57 社から利用申込
があり、2,009 名の被保険者に船員デンタルケアキットをご活用いただきました。
船員デンタルケアキットの効果検証を実施したところ、利用した被保険者の利用後 6 ヶ月間の
歯科医院受診率は 46%となり、未利用者の受診率 28%を上回る結果となりました。また、利用
のあった船舶所有者を対象に実施したアンケート結果においては、「船員の皆様の歯の健康に
取り組む必要性を感じることができましたか」の問いに対して約 95%が「とても感じた」また
は「感じた」と回答しており、船員の意識や行動の変化についての設問については、
「歯科検診
を受診するきっかけとなった船員がいた」が 26%、
「甘いお菓子飲み物等を控える船員がいた」
との回答も 5%あり、船員の歯科受診率が低迷し、虫歯及び歯周病が重症化している課題に対
して一定の成果があったと考えられます。
2025 年度においても引き続き船員デンタルケアキットを提供することで被保険者の歯・口腔
の健康保持増進を図ってまいります。
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「経済財政運営と改革の基本方針 2022(骨太の方針 2022)」において生涯を通じた歯科健診
(いわゆる国民皆歯科健診)について明記されたこと等を踏まえ、2022(令和 4)年度及び 2023
(令和 5)年度に歯科に係る分析を行ったところ、船員保険被保険者は他の健康保険の平均と
比べて以下のような特徴があることが明らかになりました。
・歯科の受診率が低い
・咀嚼状況で、噛めない・ほとんど噛めないと回答した者の割合が高い
・う蝕(虫歯)の重症化率が高い
・歯周疾患の重症化率が高い
これらの特徴は、船上での中長期に渡る生活の中では予防という観点で定期的に歯科医へ受
診することが困難で、歯の痛みや症状が出現してから受診するという船員特有の受診行動が影
響しているものと考えられます。
以上の分析結果を踏まえると、まずは被保険者自身が歯・口腔の状況に関心を持ち、普段か
らセルフケアに取り組んでいただくことができる環境を整備することが必要であることから、
2024(令和 6)年度は「船員デンタルケアキット」の提供を試行的に開始しました。船員デン
タルケアキットは、口腔の状態をチェックできる鏡や咀嚼力を測ることができるガム、普段の
ケアに使用できる歯間ブラシやデンタルフロスのほか、いくつかの質問に回答すると口腔の健
康状態を判定し状態に応じて歯科への受診勧奨を実施するスマートフォン用アプリをセット
にしたもので、
「船員の健康づくり宣言」のアクティブコースにエントリーした船舶所有者への
支援メニューとして提供する形としました。
船員デンタルケアキットは 2024 年 6 月から提供を開始しましたが、これがきっかけでアク
ティブコースにエントリーした船舶所有者が 10 社を超える等、船舶所有者から非常に好評で、
2025(令和 7)年 3 月末時点のアクティブコース 88 社のうち約 65%となる 57 社から利用申込
があり、2,009 名の被保険者に船員デンタルケアキットをご活用いただきました。
船員デンタルケアキットの効果検証を実施したところ、利用した被保険者の利用後 6 ヶ月間の
歯科医院受診率は 46%となり、未利用者の受診率 28%を上回る結果となりました。また、利用
のあった船舶所有者を対象に実施したアンケート結果においては、「船員の皆様の歯の健康に
取り組む必要性を感じることができましたか」の問いに対して約 95%が「とても感じた」また
は「感じた」と回答しており、船員の意識や行動の変化についての設問については、
「歯科検診
を受診するきっかけとなった船員がいた」が 26%、
「甘いお菓子飲み物等を控える船員がいた」
との回答も 5%あり、船員の歯科受診率が低迷し、虫歯及び歯周病が重症化している課題に対
して一定の成果があったと考えられます。
2025 年度においても引き続き船員デンタルケアキットを提供することで被保険者の歯・口腔
の健康保持増進を図ってまいります。
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