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令和5年度 国の予算編成に対する東京都の提案要求(最重点事項・一括版) (176 ページ)

公開元URL https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/pdf/r5_kouki_zentai_shiori_2.pdf
出典情報 令和5年度 国の予算編成に対する東京都の提案要求(最重点事項)(11/17)《東京都》
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<現状・課題>
自動車交通に起因するCO ₂ 排出量は、我が国の総排出量の約16%を占め、
その削減は、気候変動対策として極めて重要であり、ZEVをはじめとした非ガ
ソリン車の普及は喫緊の課題である。
国は、令和3年1月、2035年までに、乗用車新車販売で電動(非ガソリ
ン)車100%を実現する目標を表明した。一方、都は、令和2年12月、都内
で新車販売される乗用車を2030年までに、二輪車を2035年までに100
%非ガソリン化する目標を打ち出しているが、現状は、2020年度における都
内の乗用車新車販売に占める非ガソリン車の割合が登録車で40.2%、うち走
行中にCO ₂ を排出しないZEVについては登録車で2.3%にとどまっている。
バスについても、国では2030年度までに燃料電池バス1,200台の導入、
都では2030年にゼロエミッションバス300台以上の導入や小型路線バスの
新車販売の原則ZEV化を目標としており、2020年度末時点では、都内のゼ
ロエミッションバス導入台数は108台となっている。
(1)非ガソリン車、特にZEVの普及を本格化させていくためには、車両購入
時の補助に加えて、首都高速道路など高速道路等の利用に対するインセンテ
ィブの付与など、ZEVの継続的な利用に対する支援を普及促進の段階で集
中的・時限的に行うことが必要である。
既に国においても、カーボンニュートラルの実現を目標に、持続可能な社
会に資する高速道路への変革という観点から、EV車等の取得及び高速道路
の利用に対するインセンティブの付与について、普及促進を図る段階とそれ
以降の段階に分けて検討することとされており、速やかな実施が求められる。
(2)ZEVを含む非ガソリン車は、車種展開が進んでいない分野もある。
乗用車においては、バンやワンボックスタイプの自動車や軽自動車につい
て、非ガソリン車の車種が少ない。また、電気自動車は、航続距離の問題な
ど普及に当たっての技術的課題が多いほか、車両価格も同クラスの通常エン
ジン車やハイブリッド自動車と比較して高価である。
バスやトラックなどの商用車においては、より非ガソリン車に関する技術
開発が進んでおらず、価格差も大きい状況にある。
加えて、営業車やバス・貨物車のゼロエミッション化を進めるためには、
営業所等に充電設備を設置することが必要であるが、特にEVバスで現行の
路線バスと同様の運用を行うためには、より短時間での充電を可能とする技
術開発や環境整備が求められる。
(3)2018年11月に東京都が実施した「ゼロエミッション東京の実現に向
けた自動車利用に関する世論調査」においては、電気自動車等についての心
配事で充電・燃料補給の「インフラ不足」を挙げる人が45%で最多であり、
調査から3年以上経過した現在でも、充電・燃料補給のインフラ整備が十分
進んでいるとは言えない。このため、ZEVの普及に向けては、充電設備や
水素ステーションの整備を促進し、インフラ不足に対する不安を払拭するこ
とが重要である。
① これまで充電設備について、集合住宅や事務所に非公共用充電設備を、
商業施設等に公共用充電設備を整備するよう進めてきたが、近年、社会貢
献として集合住宅や事務所に公共用充電設備を設置したい、また、反対に
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