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令和6年度予算の編成等に関する建議 本文 (54 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html
出典情報 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》
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また、近年、慢性期・終末期の利用者に特化した施設(有料老人ホーム
やサービス付き高齢者向け住宅等)について、併設の訪問看護事業所から
のサービス提供の在り方が課題となっている。特に、医療保険からの訪問
看護の提供は、介護保険のように区分支給限度基準額の概念がなく、ケア
プランの作成も努力義務にとどまるため、歯止めが効いていない66。こう
した施設について、看取りの受け皿となっている現状はあるものの、極端
に訪問看護のサービス提供量が高い事業者については、医療保険上の訪
問看護の提供実態等を踏まえた上で、適正化を図るべきである。
〔資料Ⅱ
-1-75 参照〕
エ)真に有効な加算への重点化・整理統合
介護報酬改定においては、これまで様々な加算が設けられてきたが、制
度創設当初から加算の種類が大きく増加し、体系が複雑化している。前回
の令和3年度(2021 年度)報酬改定でも加算項目の整理が行われたが、
依然として算定率がゼロまたは低い加算項目が多数存在している。この
ため、介護事業者の事務負担の軽減や、利用者にとっての分かりやすさの
観点から、整理統合を図りつつ、質の高い介護サービスの推進に向けて、
自立度や要介護度の維持・改善等、アウトカム指標を重視した真に有効な
加算へ重点化すべきである。
〔資料Ⅱ-1-76 参照〕
③ 制度の持続性確保
ア)介護保険の第1号保険料負担の見直し
介護保険の第1号保険料67については、今後、高齢化の進展による第1
号被保険者数の増加や、給付費の増加に伴う保険料の上昇が見込まれる

66

訪問看護療養費実態調査をもとに厚生労働省保険局医療課において作成されたデータ(令和
5年(2023 年)6月審査分より推計。速報値)によれば、訪問看護利用者の1月当たりの請求
額を見ると、中央値が約 6.7 万円、平均値が 9.8 万円であるところ、全体の約1%強が 60 万円
以上、最大値が 116 万円と高額になっている。
67 介護保険の第1号保険料は、保険者ごとに介護サービスの利用見込み等を踏まえて基準額を設
定した上で、所得段階別の保険料を決定している。基本的に、基準額を上回る分の合計額と、基
準額を下回る分の合計額を均衡させることとなっている。これに対し、低所得者の保険料負担の
軽減を強化するため、平成 27 年度(2015 年度)より、公費による更なる負担軽減を実施してい
る。

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