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令和6年度予算の編成等に関する建議 本文 (112 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html
出典情報 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》
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今後は、この政策の方向性に沿って、より具体的な議論が進められると
思われるが、我が国の食糧安全保障に関わる複数の喫緊の課題が顕在化
する中、今般の基本法の見直しを従来の農業政策について改めて考え直
す機会とすべきであり、農業政策の構造転換を進めるに当たり、当審議会
として問題提起する論点の要点は以下のとおりである。
① 食料の「生産面」における構造転換
「新たな展開方向」においては、食料の安定供給の強化に向けて、国内
農業生産を増大することの重要性が示されている。ただし、食料生産を増
やすのであれば、
・ 主食用米の転作助成金等の既存の施策が、むしろ食料の生産性向上を
阻害することになっていないか、将来的にも持続可能な制度となって
いるか
・ 「新たな展開方向」では、農業者の経営安定対策の充実も示されてい
るが、農業分野におけるセーフティネット制度の重要性について異論
はないものの、現行の制度をそのまま続けていくことは将来的に持続
可能なものであるといえるのか
・ 本来、農業者の避けられないようなリスクによる収入減少を補填する
というものがセーフティネットなのだと思われるが、現状そのような
ものになっているのか
といった視点での議論が必要であると考える。
② 食料の「生産基盤」における構造転換
人口減少下において食料供給の基盤を確立するためには農業の担い手
を育成・確保することが重要である。就農者を確保しつつ、生産性の高い
農業への転換を図る観点からは、法人経営体の数の増加や規模の拡大を
促していくとともに、就農者が働きやすい労働環境の改善に向けた取組
を行うという視点で議論を行うべきであろう。
また、生産基盤の強化を図るためには、就農者の確保に加えて、生産性
の向上に資するような技術の活用が重要である。そうしたスマート技術

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