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提案書14(2601頁~2800頁) (94 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

本邦でのリード抜去のレジストリー研究であるJ-LEX研究は2018年から登録が開始され、2020年の報告書(※ 詳細は下記)では、1年で785例、
1,511本のリードが抜去された。レーザーシースが67.5%で使用されていたため、非レーザーシース適応に該当する人は32.5%。次年度は毎年の増
加分を考慮して年間約800例程度のリード抜去例が見込まれ、その33%がレーザーシースを用いないリード抜去とすると約260人程度と推測され
る。

見直し前の症例数(人)

約300人と推測

見直し後の症例数(人)

約260人

見直し前の回数(回)

約300回と推測

見直し後の回数(回)

約260回

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

2018年改訂の本邦の不整脈非薬物治療ガイドラインからリード抜去に関する本邦の推奨・エビデンスレベルが示され、評価項目②における患者に
おいては、欧米のガイドラインと同様、クラスⅠ、クラスⅡの条件が規定された。施行医師の専門性としては日本不整脈心電学会のステートメン
トに基づきリードを扱うことに習熟した医師が施行する必要がある。欧米では十分に使用実績のある手術手技であり、技術は十分に成熟している
といえる。危険性を伴う手技ではあるため、十分な知識とトレーニング、施設基準が設けられており、学会もこれをサポートすべく、デバイス感
染の対策と治療に関するセッションを繰り返し行って啓蒙活動に努めている。
当該手術は循環器専門医または心臓血管外科専門医を有し、かつ、指導医の元で所定のトレーニングプログラムを終了した医師が施行する手技と
定められており、術者は、少なくともICDやCRT(D)の埋込手術が可能である必要があり、重篤な合併症では死亡もあり得ることから、外保連試
案の区分Dとなっている。
技術に対する習熟と、迅速な術中合併症対応が求められることについては、薬事承認添付文章にも記載され、また、厚生労働省からも施行医に
関する認定資格や施設基準等を策定するように指導があった。この結果、関達学会(日本不整脈心電学会、日本循環器学会、日本胸部外科学会、
日本心臓血管外科学会)が協議し、「エキシマレーザーリード抜去システム(CLeaRS: Cardiac Lead Removal System)の 国内導入に係る体制等の
要件について」(日本不整脈心電学会ホームページ、平成22年7月1日付)がステートメントとして公開されている。

a. 本システムの臨床使用に当たっては、以下に示す施行に関する施設としての要件を満たす施設で実施される手技であるとする。
b. 本システムの施行施設には、循環器専門医の常勤医2名以上、かつ、心臓血管外科専門医の常勤医1名以上を必要とし、これら全員が手術時に
同時に立ち会える体制を構築しなくてはならない。
c. 本システム施行の施設的要件として、埋め込み型除細動器移植術の施設基準に適合した施設(ICD認定施設)であることを必要とする。
施設の要件
d. 本システム施行の施設的要件として、所定のトレーニングプログラムによる十分な研修を受けた医師が、2名以上常勤であることを必要とす
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 る。ただし、トレーニングプログラム実施中の医師が指導医または十分な経験のある施行資格を持った医師の監督下で手技を行う場合はこの限り
制等)
ではない。
e. 本システムを施行する施設に必要な装備等に関しては、トレーニングプログラムにおいて推奨される要件に準ずるものとする。
f. 本システムを施行する施設は、院内に倫理委員会、リスクマネージメント委員会、感染対策委員会が設置されており、必要に応じて各委員会
に症例を諮り、適応や合併症について検討することができる施設であることとする。

人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 外保連試案より、技術難度D、協力医師2人、看護師2人、技師1人、2.5時間で計算。
性や経験年数等)
本システムの臨床使用に当たっての適応は、2018年改訂の不整脈非薬物治療ガイドライン、日本不整脈心電学会のメカニカルシース等を用いた
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の リード抜去手術に対するステートメントおよび 2017 年 Heart Rhythm Society Expert Consensus ならびに 2010 年 AHA Scientific Statement
を十分考慮に入れて行う。
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

J-LEXレジストリーの2020年の報告書(※ 詳細は下記)では、785例のリードが抜去され、手術死亡は1例で、重篤な合併症も心タンポナーデ
1.3%, 血胸0.4%と低値であった。米国からの多施設研究(PLEXES研究)で、レーザーシース使用に比較し、抜去成功率は下がったが死亡はなく、
レーザーシース使用に比較し安全である可能性がある。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

特になし

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後
その根拠

22,210
48,357
外保連試案より、技術難度D、協力医師2人、看護師2人、技師1人、2.5時間で計算。

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

区分をリストから選択

番号
技術名

特になし
特になし

具体的な内容

特になし
増(+)

プラスマイナス
⑩予想影響額

予想影響額(円)

67,982,200

その根拠

(48,357-22,210)x10x260=67,982,200の増額となる

備考

2694