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提案書14(2601頁~2800頁) (176 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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⑥普及性

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)

200
240

※患者数及び実施回数の推定根拠等

NDBデータベースによれば令和2年度の毛様体光凝固術算定数は2,754件、令和4年度は2,983件である。内視鏡設備の導入な
どを考えると、年間対象患者数はその1割程度ではないかと考えた。また、⑤の研究によれば、再施行例はなかったようだ
が、これまでの他の術式では2割程度は再施行されているので、今回も同様に考えた。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・日本緑内障学会では新たな低侵襲緑内障手術の一つとして注目を浴びているが、学術集会での発表数はまだ少ない。
・内視鏡の扱いに慣れる必要があるが、ファイバーの先端を組織にあててレーザーを照射するだけなので、それほど難易度
は高くないと思われる。

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)

・標榜科;眼科
・手術件数;隅角を対象とした流出路再建術(眼内法)と同様に、水晶体再建術100眼以上、かつ観血的緑内障手術を10眼
以上経験した眼科専門医
・検査や手術の体制等;一般眼科検査と緑内障の進行評価が可能な施設。顕微鏡下での内眼手術を行える施設

人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)

術者1名、助手2名、看護師1名必要で、術者に関しては、上記の実施医基準を満たす眼科専門医。

その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)

特になし

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

他の内視鏡ファイバーを用いた海外のレビュー(参考文献3)では、低眼圧は1-9%、眼球癆は539人中15眼であったと報告さ
れ、従来の経強膜毛様体光凝固術で報告されているそれぞれの副作用の発生率0-25%と0-9.9&%(参考文献4)と比べてリスク
は低い。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

従来行われていた方法と原理は同じなので、倫理性に関しては問題ないと考えられる。また、従来の毛様体光凝固術は、眼
球癆に陥る可能性の高い治療法であり、視機能の維持よりもむしろ高眼圧に伴う痛みの除去を目的として行われることが多
かった。したがって従来の方法と比べて同等の眼圧下降効果を有し、かつ副作用が大幅に減る本術式は、社会的にも妥当性
の高い術式であると考えられる。


妥当と思われる診療報酬の区分
点数(1点10円)
⑩希望する診療
報酬上の取扱い
その根拠

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

56,064
(ここから)外保連試案データ--------------------------外保連試案費用(人件費+償還できない材料等):560,635円
外保連試案2022掲載ページ:2024収載予定
外保連試案ID(連番):S94-0130350
技術度:D 医師(術者含む):3 看護師:1 その他:0 所要時間(分):60
------------------------------------------------------------------(ここまで)

区分

区分をリストから選択

特になし

番号
技術名




具体的な内容



プラスマイナス
予想影響額(円)

151,390,500

その根拠

従来の毛様体光凝固術(K271)は56,000円で、およそ300件が本術式に変更されると考えると、(560,635-56,000)円×300
件=151,390,500円の負担増となる。

備考

カナダで行われた医療費軽減効果に関する報告(文献5)では、6年間の治療コストは、薬剤3剤でのコントロールで3,169カ
ナダドルであったのに対し、本術式でコントロールした場合は244カナダドルであったと報告されている。今後我が国でも
安全性の評価がしっかり行われれば、より早期の導入により医療費削減に繋がる可能性がある。

予想影響額

増(+)

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
MTレーザーファイバカテーテル、3LED 光源装置 FL-301、ノーバススペクトラグリーンレーザー光凝固装置
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況

2)調べたが収載を確認できない

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等
⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い

d. 届出はしていない

⑭その他

特になし

⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

特になし

1)名称
⑯参考文献1

⑯参考文献2

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

A case series of endoscopic cyclophotocoagulation with 532-nm laser in Japanese patients with refractory
glaucoma
Tanito M, et al
Eye.2020:34:P.507-514

4)概要

日本で開発された新しい内視鏡ファイバカテーテルによる連続10眼の24か月の成績をまとめたもの。術前27.3mmHgの眼圧が
12.9mmHgに下降し、点眼薬も平均1.77剤減らすことが出来た。低眼圧が遷延したり、眼球癆に至った症例はなかったことが
報告されている。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

緑内障診療ガイドライン 第5版
日本緑内障学会
日本眼科学会雑誌、2022年2月、第126巻2号、P.116

4)概要

毛様体光凝固術の目的、適応、術式、合併症などについて記載されており、とくに、毛様体破壊術は濾過手術などの他の緑
内障手術が無効あるいは適応がない症例が適応であるが、重篤な合併症を来しうるので眼圧下降の最終手段と考えるべきで
あることが記載されている。

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