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提案書14(2601頁~2800頁) (108 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

373101
伏在神経ブロック
日本ペインクリニック学会

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

31麻酔科
30整形外科

関連する診療科(2つまで)
00なし

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する


リストから選択

追加のエビデンスの有無

有無をリストから選択

提案される医療技術の概要
(200字以内)

伏在神経は、下肢内側全部を支配する感覚神経である。縫工筋と内側広筋の間に位置し、大腿動脈と静脈の前外側に存在す
る。大腿内側全部に超音波プローブを当てて伏在神経を同定し、その近傍に局所麻酔薬を注入することにより、下肢内側前
部の広範囲にわたり無痛、無感覚を得られる。

文字数: 131
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

下肢前部や膝の痛みの治療、下肢前部や膝の手術

伏在神経ブロックは、下肢の痛み症状に効果が高く、超音波ガイド下に安全に施行可能である。しかし、トレーニングによ
る熟練と、超音波装置、刺激用電極付きブロック針などの道具を要するため、保険収載により経済的な基盤を必要とする。
また、脛骨神経ブロック,深腓骨神経ブロック,浅腓骨神経ブロック,伏在神経ブロック,腓腹神経ブロックで構成される
アンクルブロックを行うことで足部の手術が可能であり術後鎮痛にも有用である。効果や安全性を考え,診療報酬 神経ブ
ロックの項に伏在神経ブロックを認めていただきたい。

文字数: 245
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

(疾患)下肢痛、膝痛、下肢手術(病態)神経障害性疼痛、下肢手術(症状)同部位の痛み、手術が必要な状態(年齢)小
児から成人まで制限なし

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

(方法)超音波装置を用いて伏在神経を可視化しながら、電気刺激装置付き神経ブロック針尖端を同神経近傍に進め、必要
に応じて電気刺激を神経同定に用いながら、局所麻酔剤、パルス高周波法、神経破壊剤又は高周波熱凝固法を使用する。
(実施頻度)手術の場合には一日一回、疼痛治療の場合には一週間〜数ヶ月に一回程度を必要とする。(期間)疼痛治療の
場合には、数年間にわたり繰り返し施行を要することがある。

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号
医療技術名

100 101
大腿神経ブロック

既存の治療法・検査法等の内容

大腿神経は、伏在神経を分枝する、より中枢側の末梢神経であり、大腿の前面を支配する。大腿神経ブロックを施行すると
運動神経麻痺が出現するため、離床やリハビリテーション開始の妨げになっていた。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

研究結果

膝関節より下の下腿の神経支配が及ばないため、大腿神経ブロックでは膝関節から下の下腿の無痛、鎮痛を得ることが困難
である。また、大腿神経は運動神経を含むため、無用な下肢運動麻痺を引き起こし望ましくない。
坐骨神経、大腿神経、または伏在神経ブロックを施行した190名の患者で、神経障害などの副作用が全く無かった。(参考
文献1)また、足と足首の手術を受ける患者を対象としたランダム化比較試験では、伏在神経ブロックの術後鎮痛における
有用性が示されている(参考文献5)。
1b

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
ガイドライン等での位置づけ

⑥普及性

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)

※患者数及び実施回数の推定根拠等

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

参考文献④:海外のガイドラインでは外反母趾の周術期疼痛管理
に腓骨神経ブロックを含めたアンクルブロックが有用である。
(推奨度:グレードA)
また今後発刊予定の日本ペインクリニック学会インターベンショ
ナル痛み治療ガイドライン作成ワーキンググループ・編「イン
ターベンショナル痛みの治療ガイドライン~非がん性疼痛とがん
性疼痛~」(参考文献③)では「施行することを弱く推奨する」
となっている。

600
3,000
令和3年6月の大腿神経ブロック(局所麻酔薬またはボツリヌス毒素)の件数を年間に換算すると9,432件施行された実績が
ある。局所麻酔薬による神経ブロックは長くても1~2ヵ月なので、1.5ヵ月に1回施行(年8回施行)したと仮定し,大腿神
経ブロックの年間対象患者数を約1200人とした。また伏在神経は大腿神経の枝なので、大腿神経ブロックのうち伏在神経領
域のみに症状のかる症例としてその半分の600人と推定した。

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