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提案書14(2601頁~2800頁) (189 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

378101

提案される医療技術名

手術困難肥満加算

申請団体名

日本臨床外科学会

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

18消化器外科
25産婦人科・産科

関連する診療科(2つまで)
24泌尿器科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
手術困難肥満加算
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する


令和4年度

追加のエビデンスの有無



提案される医療技術の概要
(200字以内)

肥満患者(BMI≧25)の腹部内臓悪性腫瘍手術に対する加算を提案する。近年、腹部内臓悪性腫瘍に対する腹腔鏡手術の進
歩に伴って外科解剖の理解が深まり、腹腔鏡下のみならず、開腹下においても、より精緻な外科解剖に基づいた定型的な手
術が行われるようになった。肥満患者は腹部内臓脂肪が多く、非肥満患者と同等に適切な外科解剖に基づいた手術を行うこ
とは難しいが、外科医はこれを達成している。

文字数: 188
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

全ての腹部内臓悪性腫瘍
肥満患者(BMI≧25)の腹部内臓悪性腫瘍の手術では、手術時間の延長、出血量の増加、術後合併症の増加などが報告され
ており、手術の難易度が高いことが示されている。しかし、術後の生存率には差がないとする報告がある。これは、肥満患
者における癌の手術の難易度が高いにも関わらず、外科医はそれを克服して根治切除を達成していることを示しており、評
価されるべきと考える。肥満加算により外科医がこれまで以上に高いモチベイションのもと、肥満患者に対しても根治術を
行うことが期待される。

文字数: 233
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

食道悪性腫瘍、大網,腸間膜,後腹膜悪性腫瘍摘出術、胃悪性腫瘍、胆嚢悪性腫瘍、胆管悪性腫瘍、肝門部胆管悪性腫瘍、肝
悪性腫瘍、膵悪性腫瘍、脾悪性腫瘍、結腸悪性腫瘍、直腸悪性腫瘍、副腎悪性腫瘍、腎悪性腫瘍、腎(尿管)悪性腫瘍、膀胱
悪性腫瘍、前立腺悪性腫瘍、子宮悪性腫瘍、子宮附属器悪性腫瘍

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

医療技術の内容・方法は上記疾患に対する手術と同じであるが、肥満患者では対象臓器へのアプローチや臓器と共に一塊に
して切除するリンパ節を含む脂肪織の剥離・同定に高い技術を要する。実施頻度は日本人の肥満の頻度に相関し、BMI≧25
は男性28.6%、女性20.3%であるので、対象疾患の24.5%と予測される。

区分

③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号

529、529-2、529-3、642、642-2、642-3、643、645、655、655-2、655-4、655-5、657、657-2、675、677、677-2、695、
695-2、702、702-2、703、703-2、704、711、716、716-2、711-2、719、719-3、719-5、719-6、740、740-2、754、754-2、
754-3、755、755-2、756、756-2、769、769-2、769-3、772、772-2、772-3、773、773-2、773-3、773-5、803、803-2、
803-3、843、843-2、843-3、843-4、879、879-2、889

医療技術名

食道悪性腫瘍手術、胸腔鏡下食道悪性腫瘍手術、縦郭鏡下食道悪性腫瘍手術、大網,腸間膜,後腹膜腫瘍摘出術、腹腔鏡下大
網,腸間膜,後腹膜腫瘍摘出術、後腹膜悪性腫瘍手術、腹腔鏡下小切開大網,腸間膜,後腹膜腫瘍摘出術、骨盤内臓全摘、胃切
除術、腹腔鏡下胃切除術、噴門側胃切除術、腹腔鏡下噴門側胃切除術、胃全摘術、腹腔鏡下胃全摘術、胆嚢悪性腫瘍手術、
胆管悪性腫瘍手術、肝門部胆管悪性腫瘍手術、肝切除術、腹腔鏡下肝切除術、膵体尾部腫瘍切除術、腹腔鏡下膵体尾部腫瘍
切除術、膵頭部腫瘍切除術、腹腔鏡下膵頭部腫瘍切除術、膵全摘術、脾摘出術、腹腔鏡下脾提出術、小腸切除術、腹腔鏡下
小腸切除術、結腸悪性腫瘍手術、腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術、全結腸・直腸切除嚢肛門吻合術、腹腔鏡下全結腸・直腸切
除嚢肛門吻合術、直腸切除・切断術、腹腔鏡下直腸切除・切断術、副腎摘出術、腹腔鏡下副腎摘出術、腹腔鏡下小切開副腎
摘出術、副腎腫瘍摘出術、腹腔鏡下副腎腫瘍摘出術、副腎悪性腫瘍手術、腹腔鏡下副腎悪性腫瘍手術、腎部分切除術、腹腔
鏡下腎部分切除術 腹腔鏡下小切開腎部分切除術、腎摘出術、腹腔鏡下腎摘出術、腹腔鏡下小切開腎摘出術、腎(尿管)悪性
腫瘍手術、腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術、腹腔鏡下小切開腎(尿管)悪性腫瘍手術、腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術、膀胱悪性腫
瘍手術、腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術、腹腔鏡下小切開膀胱悪性腫瘍手術、前立腺悪性腫瘍手術、腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手
術、腹腔鏡下小切開前立腺悪性腫瘍手術、子宮悪性腫瘍手術、腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術、子宮附属器悪性腫瘍摘出術

既存の治療法・検査法等の内容

医療技術名に記載した手術

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

研究結果

肥満患者の腹部手術時間は延長するが、生存率には差がないとする複数の後ろ向きコホート研究が存在する。
2a

ガイドライン等での位置づけ
⑥普及性

肥満加算をつけることで、手術難易度の高い肥満患者に対しても、より安全で確実な悪性腫瘍の切除とリンパ節郭清が実施
されると期待される。

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)

※患者数及び実施回数の推定根拠等

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
肥満診療ガイドライン2016によればBMI≧25は男性の28.6%、女性
る。)
の20.3%である
94,017人/年
94,017回/年
社会医療診療行為別統計(令和元年)を利用して③医療技術名に相当する件数を集計し、日本人におけるBMI≧25の割合であ
る24.5%を掛け合わせて回数を推定した。ただし、男性では前立腺手術におけるBMI≧25の割合である28.6%を、女性では子
宮および附属器手術におけるBMI≧25の割合である20.3%を参考にした。

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