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提案書14(2601頁~2800頁) (138 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

上記のように当該技術は熟練医が行うべき手術であり,本学会の実態調査でも卒後20年以上の外科医が3時間以上の時間を
かけて手術を行っていた.したがって,既収載の腹壁瘢痕ヘルニアとは差別化するべきであり,難易度はDである.

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)

日本外科学会認定施設であること.全身麻酔を安全に行える施設であること.血液検査,レントゲン検査が随時施行できる
施設であること.

人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)

10年以上経験があり,消化器外科,ヘルニア手術に精通している外科医が執刀あるいは助手となるべきである.術者,助手
で医師は3名,看護師は機械出し,外回りの2名が必要(2022年に本学会で行った全国における当術式の実態アンケートを添
付).

その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)

当該技術の適応判断および実施に関しては欧州傍ストーマヘルニア学会のガイドラインを遵守すべきである(参考文献
1).

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

本学会の調べでは,再発率,合併症発生率ともに5%未満であり,ヘルニアおよび腹腔鏡手術に精通した外科医が行えば十
分に良好な成績が得られる.

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

特に問題なし


妥当と思われる診療報酬の区分
点数(1点10円)
⑩希望する診療
報酬上の取扱い
その根拠

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

区分

区分をリストから選択

番号
技術名
具体的な内容
プラスマイナス
予想影響額(円)

予想影響額

70,489
(ここから)外保連試案データ--------------------------外保連試案費用(人件費+償還できない材料等):704,889円
外保連試案2022掲載ページ:2024収載予定
外保連試案ID(連番):S94-0232160
技術度:D 医師(術者含む):3 看護師:2 その他:0 所要時間(分):210
------------------------------------------------------------------(ここまで)

その根拠

減点や削除の対象となる医療技術はない.本申請において評価軸となった術式は腹壁瘢痕ヘルニア手術 (633 1, 9,950点)
であるが,腹壁瘢痕ヘルニア手術は償還されない材料費が多く,診療報酬の見直しが必須な術式である.このため今回の希
望報酬点数は妥当と考える.
増(+)
121,077,800円
年間200件がこれまでの腹壁瘢痕ヘルニア手術から当該技術に移行するため,単純計算では(704,889-99,500)x200=121,077,
800円の増額になる.一方,ストーマ管理困難者の不利益改善額が算出できないため,どの程度のプラスになるかは不明で
ある.

備考
⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
特になし
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等

2)調べたが収載を確認できない
特になし

⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い

d. 届出はしていない

⑭その他

特になし

⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

特になし

⑯参考文献1

⑯参考文献2

⑯参考文献3

⑯参考文献4

⑯参考文献5

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

European Hernia Society guidelines on prevention and treatment of parastomal hernias
Antoniou SA, et al.
Hernia 2018; 22: 183-198

4)概要

1.傍ストーマヘルニア修復では組織縫合法は用いるべきでなく,メッシュを用いるべきである.2.腹腔鏡手術ではスリッ
トをメッシュに入れない修復法 (Sugarbaker法)が推奨される.

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要

Parastomal hernia rates and exercise following ostomy surgery
Park J, et al.
2022 Jan 31. doi: 10.1097/DCR.0000000000002395. Online ahead of print.
ストーマ保有患者において傍ストーマヘルニア患者は明らかに運動能が低下し,QOLが低下する.

1)名称

Parastomal hernia: a retrospective nationwide cohort study comparing different techniques with long-term
follow-up

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Mäkäräinen-Uhlbäck E, et al.
World J Surg 2021; 45: 1742-9

4)概要

フィンランドにおけるNationwide cohort study.4つ大学病院,中央病院で手術 (2007-2017年)を受けた235名の傍ストー
マヘルニア患者の追跡調査を行った結果,観察期間中央値39カ月で再発率はkeyhole法35.9%,Sugarbaker法21.5%,
sandwich法13.5%,specific funnel-shaped mesh法15%,その他35.3%であった.

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Contemporary outcomes of elective parastomal hernia repair in older adults
Howard R, et al.
JAMA Surg 2023 Feb 15;e227978. doi: 10.1001/jamasurg.2022.7978. Online ahead of print.

4)概要

米国におけるnational cohort study. 17,625人の傍ストーマヘルニア患者 (2007-2015)の術後追跡調査では,5年以内に
20%以上の患者が再傍ストーマヘルニア手術あるいは腹壁瘢痕ヘルニア手術を受けていた.

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Outcomes of parastomal hernia repair after national centralization
Helgstrand E, et al.
Br J Surg 2022 Dec 13;110(1):60-66. doi: 10.1093/bjs/znac320

4)概要

複雑ヘルニアの治療成績が不良であるため,2010年にデンマークではこれらの手術をセンター化施設で行うこととしてい
る.センター化前後で緊急傍ストーマヘルニア手術における再手術例は44.9%から23%に,手術死亡は10.3%から2%に減少し
た.

※⑮については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等
の関連団体や研究者等の名称を記載すること。

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