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提案書14(2601頁~2800頁) (33 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

369101
スリーブ状胃切除・バイパス術(腹腔鏡下)
日本肥満症治療学会
18消化器外科
06糖尿病内科

関連する診療科(2つまで)
13外科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する

令和4年度

スリーブ状胃切除・バイパス術(腹腔鏡下)

追加のエビデンスの有無



提案される医療技術の概要
(200字以内)

腹腔鏡下スリーブバイパス術は胃癌の多いわが国において、Roux-en-Y胃バイパス術に代わるメタボリックサージェリー(糖
尿病に対する手術)として2007年にわが国で開発された。大弯側の胃をスリーブ状胃切除術と同様に切除し、十二指腸と空
腸を吻合しバイパスする手術である。術後5年の成績が示され、重症な糖尿病にはスリーブ状胃切除術に優る効果がある。
最近、術後の費用対効果も報告された(資料1※)。

文字数: 196
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

内科的治療に抵抗性を有するBMIが35以上の糖尿病を合併している肥満症患者

腹腔鏡下スリーブバイパス術は術後5年の良好な減量効果や糖尿病の寛解効果が示されている(資料2)。より重症な糖尿病に
対してはスリーブ状胃切除術に比較しより高い寛解効果を持つことが明らかになっており(資料3)、ガイドラインにおいて
もその使い分けが示されている(資料4)。すでにわが国で300例以上施行され、合併症発生率はスリーブ状胃切除術と差を認
めていない(資料5)。最近、術後の薬剤費用の軽減も報告された(資料1※)。本術式は現在先進医療であるが、高額な自己負
担料のため、症例数は減少傾向であり、早急な保険収載を要望する。「追加のエビデンスには※を付記」

文字数: 276
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

内科的治療に抵抗性を有するBMIが35以上の糖尿病を合併している肥満症患者

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

大弯側の胃を切除し、十二指腸を切離し、十二指腸空腸を吻合しバイパスを行う手術。手術時間5時間。

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号
医療技術名

656-2
腹腔鏡下胃縮小術(スリーブ状切除によるもの)

既存の治療法・検査法等の内容

腹腔鏡下スリーブ状胃切除術は、大弯側の胃を切除し小弯側の胃をバナナ状に残す肥満外科手術である。世界中で急速に増
加しており、現在世界の症例数の過半数を占めている。わが国においても有効性と安全性が確認されており、2019年末まで
に2,866例が行われ、術後5年の減少体重33㎏、手術死亡0.03%、術後早期合併症2.6%であった(資料5)。軽症の糖尿病
(ABCDスコア6点以上)には糖尿病の術後1年の寛解率(薬剤なくHbA1c6.5%未満)が95%と高いが、重症の糖尿病(ABCDスコア5
点以下)には寛解率62%であり、スリーブバイパス術と約20%寛解率に差を認めている(資料3)。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

術後5年の減少体重28㎏、手術死亡0%、術後早期合併症4.2%であり、スリーブ状胃切除術と差を認めない(資料5)。ABCDス
コアによる軽症糖尿病術後1年寛解率94%、重症糖尿病寛解率80%であり、スリーブ状胃切除術に比較しより重症の糖尿病
に対し高い寛解効果を有する(資料3)。
後方視的症例対照研究(ケースコントロール研究)、アンケート調査、ケースシリーズ

研究結果
3

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
ガイドライン等での位置づけ

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

ABCDスコアが5点以下または、インスリンを使用している肥満2型
糖尿病には、スリーブバイパス術を選択することも考慮する(資
料3)。

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)
※患者数及び実施回数の推定根拠等

50人
50回
2014年にはわが国で50例以上施行されていたが、スリーブ状胃切除術の保険収載により減少したため。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

本技術はD難度ではあるが、スリーブ状胃切除術に習熟した者が施行すれば安全に施行できる。

⑥普及性

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