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提案書14(2601頁~2800頁) (54 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 腹腔鏡下スリーブ状胃切除術は安全性の高い治療法であり、現在までにわが国で2,800例以上が施行されたが、重篤な事故の報告は1例のみであ
る。良好な減量効果により糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの合併疾患に対する長期の高い寛解効果も認めている。
後等のアウトカム
③再評価の根
拠・有効性
ガイドライン等での位置づけ

④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

2013年に発表された日本肥満症治療学会のガイドラインでは肥満外科手術の適応の合併疾
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す 患として肝機能障害が含まれている。また2021年に発表された3学会合同委員会のガイドラ
る。)
インでは、NAFLD/NASHの肝線維化が術後に著明に改善すると示した(資料3)。昨年発表され
たASMBS/IFSOのガイドラインではNAFLD/NASHは適応疾患に含まれている(資料5※)。

本技術は2022年に年間900例程度施行されており、NAFLD/NASHの適応疾患の追加で50例程度増加すると考えられる。

見直し前の症例数(人)

900人

見直し後の症例数(人)

950人

見直し前の回数(回)

900回

見直し後の回数(回)

950回

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

腹腔鏡下スリーブ状胃切除術は、難易度は高いものの、ガイドライン(資料3)に示されているように十分な準備を行い、トレーニングを受けたも
のが施行すれば安全に施行できる。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 消化器外科、麻酔科、循環器内科及び糖尿病内科を標榜し、管理栄養士が配置されている。
制等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

(1)外科又は消化器外科について5年以上の経験を有し、当該手術に習熟した医師の指導の下に、当該手術を術者として5例以上実施した経験を有
する常勤の医師が1名以上配置されていること。
(2)当該手術を担当する診療科において、常勤の医師が2名以上配置されていること。
人的配置の要件
(3)常勤の麻酔科標榜医が配置されていること。
(医師、看護師等の職種や人数、専門 (4)高血圧症、脂質異常症又は糖尿病ならびに肥満症に関する診療について合わせて5年以上の経験を有する常勤の医師1名が配置されているこ
性や経験年数等)
と。
(5)常勤の管理栄養士が配置されていること。
(6)緊急手術体制が整備されていること。
遵守すべきガイドラインとして、日本肥満症治療学会「日本における高度肥満症に対する安全で卓越した外科治療のためのガイドライン(2013
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 版)」と3学会合同委員会「日本人の肥満2型糖尿病患者に対する減量・代謝改善手術に関するコンセンサスステートメント」(資料3)、
「2022ASMBS/IFSOガイドライン」(資料5※)があげられる。
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

術後5年の減少体重33㎏、手術死亡0.03%、術後早期合併症2.6%であった。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし

⑧点数等見直し
の場合
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

見直し前
見直し後
その根拠

40,050点
40,050点
点数の見直し無し

区分

特になし

区分をリストから選択

番号
技術名

特になし
特になし

具体的な内容

特になし
増(+)

プラスマイナス

⑩予想影響額

予想影響額(円)

20,025,000円

その根拠

400,500円×50名=20,025,000円
NASH患者の医療費が著明に減少することは明らかであるが、わが国のデータが無いため。

備考

特になし

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

特になし

⑫その他

特になし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

日本消化器外科学会、日本内視鏡外科学会

⑭参考文献1

⑭参考文献2

1)名称

Long-term results of bariatric surgery for non-alcoholic fatty liver disease/non-alcoholic steatohepatitistTreatment in morbidly
obese Japanese patients

2)著者

Uehara D, Seki Y, Kakizaki S, et al.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Obes Surg 2019;1195-202

4)概要

わが国の1施設のスリーブ状胃切除術を含む肥満外科手術を受けた102例のCT値の変化や術後5年の長期の肝機能等の経過観察を行った報告。わが
国においても肥満外科手術によりNAFLD/NASHが改善することが明らかになった[資料1/5]。

1)名称

Effect of laparoscopic sleeve gastrectomy on non-alcoholic steatohepatitis and liver fibrosis in Japanese patients with severe
obesity

2)著者

Nikai H, Ishida K, Umemura A, et al.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Obes Surg 2020;30:2579-87

4)概要

わが国の1施設の腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を受けた79例の肝組織の経過観察を行った報告。手術時NASHと63%が診断され、術後高率にNASHが
改善し、肝線維化も改善していた。わが国においてスリーブ状胃切除術によりNAFLD/NASHの肝組織が改善することが明らかになった[資料2/5]。

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