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提案書14(2601頁~2800頁) (88 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険既収載技術用)
整理番号

372202

※事務処理用

提案される医療技術名

申請団体名

「K598両心室ペースメーカー移植術」「K598-2両心室ペースメーカー交換術」
「K599植込型除細動器移植術」「K599-2植込型除細動器交換術」
「K599-3両心室ペーシング機能付き植込型除細動器移植術」
「K599-4両心室ペーシング機能付き植込型除細動器交換術」における特掲診療料の施設基準の改訂
(様式61・様式62・様式63)
日本不整脈心電学会
03循環器内科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

15心臓血管外科
関連する診療科(2つまで)
00なし

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する

令和4年度

提案当時の医療技術名

ICD/CRT植込み施設基準の見直し【手術(その他)】

追加のエビデンスの有無



診療報酬区分
診療報酬番号

再評価区分(複数選択可)


K598、K598-2、K599、K599-2、K599-3、K599-4
1-A

算定要件の見直し(適応)

1-B

算定要件の見直し(施設基準)



1-C

算定要件の見直し(回数制限)

該当する場合、リストから○を選択

2-A

点数の見直し(増点)

該当する場合、リストから○を選択

2-B

点数の見直し(減点)

該当する場合、リストから○を選択



項目設定の見直し

該当する場合、リストから○を選択



保険収載の廃止

該当する場合、リストから○を選択



新規特定保険医療材料等に係る点数

該当する場合、リストから○を選択



その他(1~5のいずれも該当しない)

該当する場合、リストから○を選択

「6

提案される医療技術の概要(200字以内)

該当する場合、リストから○を選択

その他」を選んだ場合、右欄に記載

致死性不整脈および重症心不全に対して実施される医療技術「K598」「K598-2」「K599」「K599-2」「K599-3」「K599-4」についての現在のガイ
ドラインおよび実臨床に沿った施設基準の見直し。施設基準に開心術症例数や電気生理学的検査数の制限の緩和を行う一方で、学会の定める指針
の遵守での安全性の担保および研修制度による術者要件の厳格化。

文字数: 177

再評価が必要な理由
(追加のエビデンスには※を付記)

今回、再評価が必要と考えられ提案させていただく医療技術は、致死性不整脈や重症心不全に対する有効性が認められ、植込型除細動器(ICD)
が1996年、両心室ペースメーカー(CRT)が2004年、両心室ペーシング機能付き植込型除細動器(CRTD)が2006年にそれぞれ保険適応として認めら
れたが、施設基準として開心術等30例以上(2012年に50症例から変更)という基準が設けられている。日本への導入期においては安全性を確保す
るため必要な基準であったと考えられるが、欧米のデータでは開胸手術を必要とする合併症の発生頻度は極めて低い。日本不整脈心電学会の主導
により実施した最新のレジストリ研究(JID-CAD)においても、植込み時に開胸手術を必要とする合併症の発生はなかった(※)。現在、ほとんど
の認定施設で、緊急時の心臓血管外科のバックアップのもと循環器内科医によって安全に実施されている技術となっている。また、循環器分野に
おけるカテーテル治療の進歩によって開心術の症例数は減少傾向にあり、各地域での中心的医療機関でさえも開心術等30症例以上の条件を満たさ
ない機関が出てきており、今回申請の医療手技を適正に実施してきた施設でも、その基準取得を目的とした本来必要としない外科的手技が行われ
ることも危惧される。また、施設基準として「心臓電気生理検査を年間50例以上実施していること」の項目があるが、最近の日本のレジストリー
研究(HINODE研究)においても不整脈誘発性と予後に関しての関連性も乏しいことが分かっている(※)。また日本のガイドラインにおいても植込
み適応の評価としては推奨されない症例が多い(※)。以上から検査に件数の制限を儲けることの意義も乏しいと考えられる。このため施設基準
の再評価を提案する。

【評価項目】

①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)

②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項

現在の施設基準は下記の通りとなっているが、改訂(案)への変更を要望する。
【現在の基準】
(1)循環器内科又は小児循環器内科及び心臓血管外科を標榜している病院であること。
(2)心臓電気生理学的検査又は体外式ペースメーカーを用いた循環器集中管理を年間50例以上実施していること。なお、このうち5例以上は致死性
不整脈(心室性頻拍性不整脈症例又は開心術術後不整脈)に対するものであること。
(3)開心術、冠動脈又は大動脈バイパス移植術を合わせて年間30例以上実施しており、かつ、経静脈電極によるペースメーカー移植術を年間10例
以上又は心筋電極によるペースメーカー移植術を3年間に3例以上実施していること。
(4)常勤の循環器内科又は小児循環器内科及び心臓血管外科の医師がそれぞれ2名以上配置されており、そのうち2名以上は所定の研修*を終了し
ていること。
(5)当該手術を行うために必要な次に掲げる検査等が、当該保険医療機関内で常時実施できるよう、必要な機器を備えていること。
ア 血液学的検査 イ 生化学的検査 ウ 画像診断
(6) 定期的に循環器内科又は小児循環器内科の医師と心臓血管外科の医師が参加する、重症心不全患者又は不整脈患者の治療方針を決定するカン
ファレンスが開催されていること。
【改訂(案)】
(1)循環器内科又は小児循環器内科及び心臓血管外科を標榜している病院であること。
(2)心臓電気生理検査を常時実施していること。なお、年間5例以上の心室性頻拍性不整脈症例が含まれるものとする。
(3)1.新規ペースメーカー移植術を年間10症例以上実施していること。
2.開心術又は、冠動脈、大動脈バイパス移植術に関わる緊急手術が実施可能な体制を有すること。 ただし、緊急手術が可能な保険医療機関
との連携*により緊急事態に対応するため体制が整備されている場合はこの限りでない.*文書による契約が締結および提出がなされている
場合に限る。
(4)常勤の循環器内科又は小児循環器内科及び心臓血管外科の医師が併せて4名以上配置されており、そのうち2名以上は所定の研修++を終了して
いること。
++所定の研修:日本不整脈心電学会あるいは日本心不全学会が行うICD/CRT合同研修セミナーの履修証取得
(5)日本不整脈心電学会の定める指針を遵守していること。

「K598」「K598-1」:(対象)重症心不全 (医療技術の内容)左右の心室を電気的に刺激することで、左右の心室間伝導障害を改善する治療
(点数や算定の留意事項)十分な薬物治療にもかかわらず改善のみられないQRS幅120ms以上および左室駆出率35%以下の重症心不全に対して算定
「K599」「K599-2」:(対象)血行動態が破綻する心室頻拍もしくは心室細動(医療技術の内容)除細動電流を通電するコイル型電極を心室もし
くは皮下に留置し、本体との間で電気ショックを与え、除細動するもの(点数や算定の留意事項)

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