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提案書14(2601頁~2800頁) (184 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険既収載技術用)
整理番号

377202

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

緑内障手術(流出路再建術)(眼内法)の施設基準の見直し
日本緑内障学会
26眼科

主たる診療科(1つ)
提案される医療技術が関係する
診療科

00なし
関連する診療科(2つまで)
00なし

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医療技術の提
案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の場合、右欄も記
提案当時の医療技術名
載する

令和4年度

緑内障手術(流出路再建術)(眼内法)



追加のエビデンスの有無
診療報酬区分
診療報酬番号

再評価区分(複数選択可)

提案される医療技術の概要(200字以内)


268 2イ
1-A

算定要件の見直し(適応)

1-B

算定要件の見直し(施設基準)

該当する場合、リストから○を選択


1-C

算定要件の見直し(回数制限)

該当する場合、リストから○を選択

2-A

点数の見直し(増点)

該当する場合、リストから○を選択

2-B

点数の見直し(減点)

該当する場合、リストから○を選択



項目設定の見直し

該当する場合、リストから○を選択



保険収載の廃止

該当する場合、リストから○を選択



新規特定保険医療材料等に係る点数

該当する場合、リストから○を選択



その他(1~5のいずれも該当しない)

該当する場合、リストから○を選択

「6

その他」を選んだ場合、右欄に記載

房水の排出路である隅角に存在する線維柱帯を切開してシュレム管を開放することにより、房水排出を促進して眼圧下降を得る観血的方法が
流出路再建術である。従来は眼外からのアプローチだったが、前回の診療報酬改定において眼内からのアプローチ(眼内法)に対して新たな
診療報酬点数が認められた。しかし、施設基準が設けられたことにより、施行できる施設が限られ、緑内障専門医の足りない地域での治療に
支障が生じている。

文字数: 198

再評価が必要な理由

令和4年度の診療報酬改定に設けられた施設基準第60の6(2)において、「緑内障手術(流出路再建術)(眼内法)」は、「水晶体再建術併用
眼内ドレーン挿入術」と同様に手術数の条件を満たした常勤の医師という制限が設けられた。しかし、「緑内障手術(流出路再建術)(眼内
法)」はその他の緑内障手術と異なり、術後の管理が簡便なことが大きな利点である。本術式は、前房内での操作のため、隅角の構造を理解
し、基本的に白内障手術に精通した術者であれば安全に執刀することが可能である。常勤医しか執刀出来ないという制限があると、本術式に
熟練した術者が医師の少ない地域に出向いて行える手術であるという利点が活かされず、地域医療に不利益をもたらすと考える。本術式に関
しては、「常勤の医師が1名以上配置されていること」という条件を外し、緑内障専門医の足りない地域の患者に不利益が生じないように考慮
していただきたい。

【評価項目】

①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)

(ここから)外保連試案データ--------------------------外保連試案費用(人件費+償還できない材料等):146,855円
外保連試案2022掲載ページ:122-123
外保連試案ID(連番):S93-0129950
技術度:D 医師(術者含む):2 看護師:2 その他:0 所要時間(分):30
------------------------------------------------------------------(ここまで)

・対象とする患者;開放隅角緑内障、高眼圧症、年齢は問わない。
・医療技術の内容;顕微鏡下で耳側角膜に2mm弱の小切開を加え、眼粘弾剤で前房を形成したのち、隅角鏡で線維柱帯を目視しながら90-120度
の範囲の線維柱帯を切開し、シュレム管を開放する。
・点数;14,490点
・算定の留意事項;初回の手術で効果が得られない場合、眼圧下降機序から考えて短期間で同術式を行うことは意味がないと考えられる。し
かし、初回術後の経過良好例で数ヶ月後に眼圧が上昇してきた症例には、未切開部位に手術を行うことは可能であり、効果は期待できると考
えられる。1回の切開範囲(90-120度)から計算して全周360度に対して3回程度まで行うことは可能であるが、再手術を行う際には3ヶ月以上
間隔をあけることが望ましいと考える。

②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項



診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)

268 2イ

医療技術名

緑内障手術(流出路再建術)(眼内法)
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期
予後等のアウトカム

72ヶ月間の術後経過を観察した報告が最も長期予後に関する報告であるが、術前29.2mmHgの眼圧が16.4mmHgに下降し、21mmHg以下の成功率は6
年間で44%、18mmHg以下は35%、16mmHg以下は17%であった。低い眼圧レベルの維持は困難であったが、早期の緑内障であれば半数近くが術後6
年間21mmH以下を維持出来ることがわかった。また、視機能障害をもたらす重篤な合併症はほとんどなく、遷延した低眼圧は305眼中1眼、感染
症も1眼のみであったと報告されている(参考文献1)。

ガイドライン等での位置づけ

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す 緑内障診療ガイドライン第5版P.118-119(参考文献2)において、眼内法が有用であるこ
る。)
とが初めて記載された。

③再評価の根拠・有効性

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