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資料3-1 リツキシマブ(遺伝子組換え)[2.5MB] (48 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》
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(公知申請への該当性に係る企業見解の様式)
要望番号;IV-168
に進行性多巣性白質脳症は認められなかった。5 例で死亡を認め、1 例では本剤投与から死
亡までの期間を考慮し、本剤との関連性があると考えられた。当該症例は、Evans 症候群の
罹患期間が長く、本剤投与前に高用量の副腎皮質ステロイド薬、ビンクリスチン及びシク
ロスポリンによる治療が行われており、末梢血中の好中球減少を断続的に認め、本剤 4 回
目投与から 2.5 ヵ月後に、無顆粒球症状態下で緑膿菌敗血症及び肺炎を発症し無顆粒球症
により死亡した。1 歳未満の症例で致死的な事象は認めなかった。
また、AIHA 診断時及び本剤投与時に低ガンマグロブリン血症を認めなかった 50 例のう
ち、16 例(32%)で有意な低ガンマグロブリン血症が認められた。当該 16 例中 3 例は未治
療で、9 例は中央値 14.7 ヵ月間(範囲 5-16 ヵ月)にわたり一時的な治療を受け、最終観察
時点では 4 例が本剤投与後 5 年、8 年、10 年、12 年経過後も持続性の症候性低ガンマグロ
ブリン血症のため IVIg 療法を受けた。
<日本における臨床試験等>
該当なし。
(2)Peer-reviewed journal の総説、メタ・アナリシス等の報告状況
2024 年 3 月 26 日に PubMed.gov(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed)において“rituximab and
(autoimmune hemolytic anemia)”で検索し、日本語又は英語で記載された文献 634 報を得た。
そのうち、英国診療ガイドラインに引用されているリツキシマブ治療に関するメタ・アナ
リシス 1 報及び最新(2023 年公表分)の総説 5 報について以下に概要を示した。
1)Efficacy and safety of rituximab in auto-immune hemolytic anemia: A meta-analysis of 21
studies.(Autoimmun Rev 2015; 14(4): 304-313. 英国診療ガイドライン引用文献)40)
2014 年 3 月時点の MEDLINE から解析対象試験を選択し、2 名の独立した担当者が試験デ
ザイン、患者背景、臨床的特徴(AIHA の病型、罹患期間、先行治療)、リツキシマブの用法・
用量、治療・追跡期間、毒性に関するデータを抽出した。
本剤の有効性はデータを統合した ORR 又は CR 率で評価し、有効性と毒性について、異質
性を考慮し固定効果モデル又はランダム効果モデルにより加重平均比率を算出した。
21 試験の 409 例を対象にメタ・アナリシスを実施した。これらのうち、4 試験の 25 例が小
児を対象とした試験であった。本解析コホートの患者背景は、男性が 43%、年齢中央値 50 歳、
脾摘を受けた症例の範囲は 0~50%であり、特発性 AIHA、温式 AIHA、成人患者が最も多か
った。ランダム効果モデルにより算出した ORR は 73%(95%CI 64-81%)であり、CR 率は 37%
(95%CI 26-49%、20 試験 397 例の結果)であった。病型及び特発性/続発性別による ORR
及び CR 率を表 4 に示す。CR 率は本剤投与後の 2~4 ヵ月間で最も高かった[13 試験 203 例
のデータ、70%(95%CI 57-80%)


表4

病型及び特発性/続発性別による ORR 及び CR 率

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