資料3-1 リツキシマブ(遺伝子組換え)[2.5MB] (42 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html |
出典情報 | 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
要望番号;IV-168
で PR を認めた。2 例はヘモグロビン値正常化までに 3 ヵ月を超える期間を要した。最終観
察時点において、8 例(73%)で CR、3 例(27%)で PR が認められた。2 例では本剤維持
療法(1 ヵ月に 1 回、3 ヵ月間)が実施された。観察期間平均値は 604 日(範囲 30-2884)
であり、全症例が生存し、輸血不要となったが、3 例は低用量の経口副腎皮質ステロイド
薬の維持投与を必要としていた。AIHA を再発した症例は認められなかった。AIHA 発症前
に免疫性血小板減少性紫斑病(以下、ITP)の既往歴があった 1 例において、AIHA 発症 10
ヵ月後に ITP が再発し、メチルプレドニゾロン、免疫グロブリン大量静注(以下、IVIg)
療法、本剤 4 回投与による治療を行ったところ、血小板数は回復した。当該 ITP の再発後、
8 ヵ月及び 4 ヵ月の間隔で再発が続いたが、本剤の投与により血小板数は回復した。当該
症例の臨床的症状や臨床検査値に異常は認められず、DAT は常時陰性であった。また、免
疫グロブリンを測定していた症例では、本剤投与前後で本剤との関連性が疑われる数値の
低下は認められなかった。
(2)CAD に関する報告
1)CAD を対象としたリツキシマブの有効性及び安全性を確認する臨床第 II 相試験(英国
診療ガイドライン引用文献)32)
CAD 患者に対する本剤の有効性と安全性を確認する多施設共同臨床第 II 相試験が実施さ
れ(デンマークの 7 診療科)、2002 年 10 月から 2003 年 4 月に被験者 20 例が登録された。
臨床及び生化学的に溶血の徴候を認め、寒冷凝集素力価が 64 以上及び直接クームス試験
の典型的なパターン(C3 陽性、IgG 陰性)を示した CAD 患者を対象とした。なお、特発
性又は基礎疾患としてリンパ増殖性 B 細胞障害の有無を確認した。本剤は 375 mg/m2 を週
1 回、4 週間投与した。
有効性評価の定義について、CR はヘモグロビン値が正常化し、溶血の徴候(モノクロー
ナルな IgM を含む)を認めず、CAD の臨床症状が消失した場合とし、PR はヘモグロビン
値が 1 ヵ月間以上 1.0 g/dL 以上の上昇を認めており、輸血が不要、CAD の臨床症状が改善
し、血清 IgM が高値の症例では 50%以上の低下を認めた場合とし、CR 及び PR に該当しな
い場合は非奏効とした。
20 例が登録され、15 例が女性、年齢中央値が 75 歳(範囲 54-86 歳)
、11 例で登録前 3 ヵ
月の間に輸血を実施しており、12 例が特発性、3 例がリンパ形質細胞性リンパ腫、2 例が
小リンパ球性リンパ腫、2 例が非特異的なリンパ増殖疾患を認めた(1 例は骨髄検査未実施
のため特発性とされた)。9 例が未治療例、2 例が副腎皮質ステロイド薬の治療歴があり、8
例はクロラムブシル単剤又は副腎皮質ステロイド薬との併用治療が行われており、1 例は
クロラムブシルとシクロホスファミドの併用治療が行われていた。診断時のヘモグロビン
値中央値は 10.3 g/dL(範囲 7.3-15.3)であった。
16 例で 1 年以上追跡が行われ、4 例が CAD とは関連しない理由で早期に試験を中止した
[直腸がん、腎不全を合併した敗血症、肺炎(死亡)
、不明(死亡)]。9 例(45%)が奏効
し、1 例が CR、8 例が PR であった。リンパ増殖性疾患 7 例のうち 5 例(71%、PR 5 例)
、
38