資料3-1 リツキシマブ(遺伝子組換え)[2.5MB] (45 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html |
出典情報 | 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》 |
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要望番号;IV-168
中央値 15 ヵ月(範囲 0-62 ヵ月)時点で、15 例で増悪、再発又は死亡を認め、1 年時及び 2
年時の無再発生存率は 72%及び 56%であった。9 例で本剤の再投与が行われ(2 コース:5
例、3 コース:2 例、4 コース:1 例、5 コース:1 例)
、再投与により奏効期間が長くなる
症例も認められたが、治療成績は初回投与時と同様であった。また、初回投与では効果を
得られなかったものの再治療で PR を認めた 1 例も報告された。
2)小児 AIHA に対するリツキシマブの有効性及び安全性に関する症例報告 36)
仏国にて 1999 年 8 月から 2000 年 2 月の間に、プレドニゾン治療に対して治療抵抗性を
示す小児 AIHA 患者 6 例に対して本剤を投与した際の有効性及び安全性について報告され
た。
男児/女児が各 3 例、年齢は 7~35 ヵ月で、罹患期間は 2.5~10 ヵ月、全例で 1 種類以
上の治療と輸血が行われており、2 例で脾摘が行われていた。本剤は 375 mg/m2 を週 1 回、
4 週間投与し、2 例では 14 週間の中で更に 8 回投与した。
末梢血中の CD19 及び CD20 陽性細胞は、治療開始から 2 週間以内に検出限界以下とな
り、血中の B 細胞は 6~13 ヵ月間(本剤の最終投与から 5~9 ヵ月)にわたり回復を認めな
かったが、その後全例で 1 ヵ月以内に正常値まで回復した。血中の免疫グロブリン値は、B
細胞が枯渇している期間に正常値を下回り、5 例で本剤最終投与後 9~10 ヵ月間、予防的
な IVIg 療法を継続した。網状赤血球数は、5 例で本剤投与開始から 2~4 週間後に顕著に低
下し、残りの 1 例では当初網状赤血球減少症を示したが、貧血が回復する前の治療 2 ヵ月
目に網状赤血球数は増加し、3 ヵ月目には正常値に回復した。赤血球輸血は本剤の投与開
始から 14 日以内に中止され、4 ヵ月以内にヘモグロビン値と網状赤血球数低値(100×109/L
未満)の正常化を確認し、その期間は 15~22 ヵ月(本剤投与開始後から最終追跡時点まで
持続)であった。クームス試験は陰性となり、関連する自己免疫学的特徴は 12 週間以内に
消失した。
プレドニゾン投与量は全例で漸減され、シクロスポリンとアザチオプリンを投与してい
た 1 例では、それぞれ 6 週間後と 3 ヵ月後に中止が可能であった。本剤投与後に脾摘が必
要な症例はなかった。
本剤の忍容性は良好であり、投与関連の副作用は認められず、感染症の発生率も低かっ
た。大腸菌による腎盂腎炎と発熱性気管支炎を各 1 例で認めたが、治療により回復した。
3)小児 Evans 症候群を対象としたリツキシマブの有効性及び安全性に関するレジストリ
ー研究 37)
The French Society of Pediatric Hematology and Immunology の小児(15 歳未満)Evans 症候
群レジストリーを基に後方視的解析が実施された。
仏国の小児血液センター25 施設からデータを収集し、2004 年までの情報を後方視的に解
析し、その後は前方視的に情報を収集した。2006 年 12 月にデータカットオフし、本剤が
投与された、免疫不全又はその他の自己免疫疾患が併存しない 17 例を対象に解析した。
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