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資料3-1 リツキシマブ(遺伝子組換え)[2.5MB] (122 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》
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(公知申請への該当性に係る企業見解の様式)
要望番号;IV-169
だが、3~4 ヵ月後に奏効することは稀である。最近の前方視的ランダム化比較試験
では、ステロイド及びリツキシマブ併用療法を実施した患者の約 70%が 36 ヵ月後も
奏効状態にあったのに対し、ステロイド単剤で治療した患者では約 45%だったこと
が示されており、ファーストライン治療としてステロイド+リツキシマブ併用療法
がステロイド単剤より優れていることが強く示唆されている。更に、前方視的なパ
イロット試験により、低用量リツキシマブ(100mg を週 1 回、4 週投与)+副腎皮質
ステロイドの短期コースによるファーストライン治療は、従来のリツキシマブの標
準用量での投与と比較して有効であり、steroid-sparing effect を有することが示されて
いる。リツキシマブは、安全性プロファイルが確立しているが(感染性の発現率は
約 7%)
、特に腫瘍・血液疾患において進行性多巣性白質脳症や B 型肝炎再活性化、
他のウイルス感染症が少数例で報告されている。リツキシマブ投与後及びステロイ
ドの長期投与後の B 型肝炎の再活性化を防ぐために、現在では抗ウイルス薬の予防
投与が推奨されている。
② CAD の治療
• リツキシマブは、CAD のファーストライン治療として現在推奨されているが、CR
率や奏効の持続期間については不明である。リツキシマブは約 60%の患者で有効で
(CR 率は 5~10%)
、奏効までの期間中央値は 1~2 ヵ月、奏効期間は 1~2 年である。
しかしながら、再発例では、2 コース又は 3 コース目の治療でも奏効が認められる。
更に、リツキシマブと経口フルダラビン(40 mg/m2 を 1~5 日目に投与)の併用療法
。血液毒
では、奏効率が高く(76%)
、奏効が持続した(推定奏効期間中央値 6.5 年)
性や感染症の合併が頻繁に認められるため、リツキシマブ+フルダラビン併用療法
はリツキシマブの 1 コース又は 2 コースに不応の患者に対し推奨される。
<日本におけるガイドライン等>
1)自己免疫性溶血性貧血診療の参照ガイド(令和 4 年度改訂版)1)
① 温式 AIHA のファーストライン治療
(推奨グレード カテゴリー2A)副腎皮質ステロイドのプレドニゾロン 1 mg/kg が推奨
される。
国際コンセンサス会議報告書を参考に、ファーストライン治療にプレドニゾロン 1 mg/kg
を推奨し、新規に診断された重症例または副腎皮質ステロイドの長期投与を避ける必要
がある症例に、リツキシマブ併用を検討しても良い(適応外)。
② 温式 AIHA のセカンドライン治療
(推奨グレード カテゴリー2A)リツキシマブを推奨する(適応外)。
セカンドライン治療には、リツキシマブ、脾臓摘出術(脾摘)、免疫抑制薬がある。歴史
的に脾摘が第二選択と考えられてきたが、脾摘による感染や血栓症の懸念から、現在で
は副腎皮質ステロイド単独療法でファーストライン治療を受け、無効あるいは初期反応

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