資料3-1 リツキシマブ(遺伝子組換え)[2.5MB] (116 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html |
出典情報 | 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》 |
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要望番号;IV-169
6)Monoclonal antibodies for treatment of cold agglutinin disease.(Expert Opin Biol Ther 2023;
23(5): 395-406.)41)
CAD に対する治療薬として、本剤について下記のとおり記載がある。
リツキシマブは CAD に対する最も歴史が古く、最もよく立証されている治療法であり、現
在 CAD のファーストライン治療として推奨されている。
リツキシマブは通常、375 mg/m2 を週 1 回、4 週間点滴静注する。期待される治療効果は低用
量で得られる可能性があるが、温式 AIHA と比較して CAD での効果は小さいようである。
(3)教科書等への標準的治療としての記載状況
<海外における教科書等>
1)Goldman-Cecil medicine (27th ed)42)
疾患活動性が高い CAD、あるいは再発性の症候性 CAD に対しては、リツキシマブ単剤又
はリツキシマブとフルダラビン又はベンダムスチンとの併用療法が治療選択肢になり得ると
の記載がある。
温式 AIHA に対する治療においては、セカンドライン治療としてのリツキシマブの有効性
が記載されており、用法・用量については 375 mg/m2 を週 1 回 4 週間投与、又は 1,000 mg/body
を 2 週間間隔で 2 回投与としている。安全性については、遅発性好中球減少症やニューモシ
スチス・イロベチイ肺炎等の日和見感染が稀に生じるものの、良好としている。また、ファ
ーストライン治療の副腎皮質ステロイド薬が奏効しなかった患者や、副腎皮質ステロイド薬
による副作用発現リスクの高い糖尿病併存高齢患者に対しては、セカンドライン治療として
早期(脾摘前)にリツキシマブ投与することを推奨している。
2)Harrison's Principles of Internal Medicine (21st ed)43)
リツキシマブはこれまでに温式 AIHA に対するセカンドライン治療として推奨されていた
が、最近では副腎皮質ステロイド薬と低用量(100mg を週 1 回、4 週間)リツキシマブの併
用療法がファーストライン治療になりつつあり、本治療により再発率が低下する傾向にある
と考えられるとの記載がある。
また、リツキシマブの重症 CAD に対する奏効率は最大 60%とされ、寛解後の再発に対する
リツキシマブの再投与は有効である可能性があり、特にリンパ増殖性疾患関連の CAD に対し
ては、リツキシマブとフルダラビンの併用によって奏効期間が延長する可能性があると記載
されている。
3)Williams Hematology (10th ed)44)
経口副腎皮質ステロイド薬が奏効しない、又は経口副腎皮質ステロイド薬治療後に再発し
た難治性 AIHA に対するリツキシマブ使用について記載されており、これまでの報告から、
小児温式 AIHA に対してリツキシマブ 375 mg/m2 を週 1 回 2~4 週間投与して奏効が認められ
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