資料3-1 リツキシマブ(遺伝子組換え)[2.5MB] (40 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00042.html |
出典情報 | 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第68回 7/4)《厚生労働省》 |
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要望番号;IV-168
(プレドニゾン 10 mg/day 超を継続)のためが 16 例(59%)、初回 PR 又は CR 後の再発に
対する治療が 6 例(22%)であった。本剤投与時、26 例で経口副腎皮質ステロイド薬が投
与されており、2 例でアザチオプリン、1 例でミコフェノール酸 モフェチル(以下、MMF)
が投与されていた。
本剤の有効性は 25 例(93%)で認められ、CR(治療中止で溶血の徴候を認めずヘモグロ
ビン値が 11 g/dL 超(女性)/12 g/dL 超(男性))が 8 例(30%)、PR[輸血を実施せずヘモ
グロビン値が治療開始前から 2 g/dL 以上上昇し 10 g/dL 超、治療中止又はプレドニゾン 10
mg/day 以下の投与で、溶血の徴候(ハプトグロビン低値又は/及び LDH 高値)が持続]が
17 例(63%)であった。本剤投与開始から 1 ヵ月以内に 14 例(56%)で効果の発現を認め
(効果発現までの期間中央値:6 週間、範囲:2-16 週間)、奏効例では輸血が不要であった。
ヘモグロビン中央値は、治療開始前と比較して本剤投与後で改善を認め(8.3 g/dL [2.2-12.9]
から 13.3 g/dL [11.3-15.5]、p< 0.0001)
、本剤投与時と比較して最終観察時点では、ビリルビ
ン平均値の改善を認め(3.1 mg/dL から 0.82 mg/dL、p< 0.0001)
、網状赤血球数平均値は減
少した(276×109/L から 120×109/L、p< 0.0001)
。本剤初回投与からの追跡期間平均 20.9 ±
10.2 ヵ月時点で 25 例中 18 例が奏効を維持しており、11 例が副腎皮質ステロイド薬を中止
し、5 例で再発し、2 例の死亡を認めた。3 例で本剤再治療が行われ、1 例が CR、2 例で PR
を認めた。1 例では、本剤の再投与が約 1 年毎に 3 回行われ、それぞれで PR を認めた。奏
効を認めなかった 2 例のうち 1 例は、B 細胞性非ホジキンリンパ腫を併存し、脾摘により
CR を認め、もう 1 例は重症の IgA 関連温式 AIHA であり、MMF で効果を認めなかったが、
脾摘で PR を認めた。
安全性について、2 例(7%)で蕁麻疹及び一時的な多発性関節炎を認めた。CLL(Stage A)
を併存する 1 例(74 歳)で重症の好中球減少症を認め(本剤 2 回目投与の 4 日目に 0.4×
、5 ヵ月後に回復を認めた。2 例で重症の感染症を認め、1 例(73 歳、膀胱がんの既
109/L)
往、糖尿病が併存、脾摘後皮膚カポジ肉腫を発現)は本剤投与の 2 ヵ月後に大腸菌の血流
感染を伴う急性腎炎を発現し、また、本剤投与の 2 ヵ月後にニューモシスチス・イロベチ
イ肺炎(PCP)を発現し、薬剤治療で PCP は回復したが、敗血症による重症肢虚血で 6 ヵ
月後に死亡した。もう 1 例では、本剤投与の 2.5 ヵ月後に死亡し、心筋梗塞が原因とされ
た。
4)温式 AIHA を対象としたリツキシマブ投与に関する後方視的解析(英国診療ガイドラ
イン引用文献)28)
前治療で効果を認めなかった温式 AIHA 患者 34 例(特発性、続発性)に、本剤 375 mg/m2
を週 1 回、4 回投与した場合の有効性、安全性及び効果持続期間について、後方視的解析
が行われた。
温式 AIHA の診断は、初回診断時のヘモグロビンが 100 g/L 未満、直接クームス試験が陽
性、溶血の徴候を認める患者とし、年齢中央値は 59 歳(範囲 14-38 歳)
、男女比は 1:1.2、
47%(16/34 例)に基礎疾患があり、続発性 AIHA(16 例中 8 例が CLL)に分類された。全
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