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提案書16(3000頁~3199頁) (48 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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概要図

「根面露出象牙質硬さ検査」について

【技術の概要】
根面露出象牙質硬さ検査は、基本的な原理として光の全反
射という現象を利用している歯牙用歯牙硬度測定器により
露出根面の硬さを測定する(基本特許「光う蝕診断計及び光
う蝕診断方法、並びにう蝕診断システム」)。透明な圧子を露
出根面に0.5Nで接触させ、その接触面積によりヌープ硬さ
(HK)を測定する。歯が柔らかいほど接触面積が大きくなり、
接触部では全反射が起こらず暗くなるため、減光部面積か
ら歯の硬さを測定できる。

【診療報酬上の取扱】
D 検査
100点(1口腔)(6か月後再評価50点)

【従来の算定との比較】
これまでの探針やプローブによる触診は、術者の主観的な診
査であったが、デジタルによる客観的な測定結果が得られる
ため精度も従来の検査法より高くなることが期待できる。また
得られた結果は、繰り返すことで露出根面の硬さについて長
期的に経時変化を評価することができる。露出根面に対して
高濃度フッ化物などを併用して露出根面の硬さについて長期
的に経時変化を評価した長期予後のアウトカムとして、う蝕
の回復、すなわちこれまでの主観的な術者ごとのあいまいな
歯の硬さの診断によって削られていた歯が、客観的な硬さ測
定により保存できることが考えられる。

【対象疾患】
根面齲蝕は2005年厚労省歯科疾患実態調査では高齢者の
53.3%に認められた.根面齲蝕を切削により介入治療した実
施回数は,社会医療診療行為別調査令和3年6月審査分より,
60歳以上の充填による齲蝕処置の回数の20%に根面齲蝕充
填されていると想定し,12月を乗し1年分の回数を試算した.
(約250万回) 根面露出象牙質硬さ検査を行うことで無用な切
削を行わずに非介入で根面の管理ができると仮定し,切削に
よる介入を行った回数の50%が非介入の齲蝕薬物塗布に移
行できると想定する。

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日本歯科保存学会「根面う蝕の診療ガイドライン
-非切削でのマネジメント-(2022)」より引用(P10)