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提案書16(3000頁~3199頁) (103 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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ガイドライン等での位置づけ

⑥普及性

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

インプラント周囲組織検査の必要性は、日本歯科医学会編 歯科
インプラント治療指針(33-34ページ)、日本歯周病学会編歯周治
療のガイドライン2022(71-77ページ)、歯周病患者における口腔
インプラント治療指針およびエビデンス2018 (34-41ページ)な
らびに日本口腔インプラント学会編口腔インプラント治療指針
2020 (76-81ページ)等にその必要性が明記されている。

168,000人
1,344,000回

※患者数及び実施回数の推定根拠等

平成28年度歯科疾患実態調査の各年齢層のインプラント装着率から推定される歯科インプラント治療患者は168万人であ
り、そのうち10%がインプラント埋入医院と異なる歯科医院に転院したとすると年間168,000人が対象となる。この患者が平
均2本のインプラントを有し年4回の検査を受けるとすると1,344,000回/年となる。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

歯周病検査で行うプロービング圧より軽圧(10〜15g)で行う必要があるが、実施方法は歯周組織検査とほぼ同じであり、技
術的な問題はない。歯周病検査に習熟した医療従事者であれば測定可能である。

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)

特になし

特になし

歯周治療のガイドライン2022

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

これまで行われている歯周組織検査とほぼ同じであり副作用などのリスクはない。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

歯科インプラント治療は保険外診療であり、処置後の定期的な検査は本来ならば処置を行った歯科医院で保険外診療の一環
として実施すべきである。しかし、現状として、処置を実施した歯科医院が閉院、患者が転居、あるいは様々な事情で通院
が困難になっている患者が少なからず存在している。このような患者に対し、医療倫理上も放置することはできず、他院で
処置を受けたインプラントであっても無償で検査を実施したり、必要な処置を実施するしかないのが現状である。インプラ
ント周囲炎の検査を実施し適切に処置することで患者の全身への影響を最小限とし、患者の全身の健康を維持することは社
会的にも大変望まれることである.


妥当と思われる診療報酬の区分
⑩希望する診療
報酬上の取扱い

点数(1点10円)

インプラント周囲組織検査(基本検査:インプラント装置1本につき5点、精密検査:インプラント装置1本につき10点)

その根拠

歯周基本検査は20歯以上で200点,歯周精密検査は400点であり、これらを参考に歯周組織検査と同時に行うことを基本とし
インプラント基本検査は1本5点、インプラント精密検査は1本10点とした。

区分
関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

予想影響額

区分をリストから選択

番号
技術名

特になし
特になし

具体的な内容

特になし

プラスマイナス
予想影響額(円)

84,000,000円

増(+)

その根拠

令和3年 社会医療診療行為別統計より歯周基本検査と歯周精密検査の件数の比率は3:1であることから、この比率でイ
ンプラント周囲基本検査とインプラント周囲精密検査が168,000人に対し年4回の検査を2本のインプラントに実施した場
合で算出すると、インプラント周囲基本検査では50,400,000円、インプラント周囲精密検査は33,600,000円となり合計
84,000,000円となる。

備考

検査によりインプラント周囲炎と診断された場合、SRPまでを保険適応とする。スケーリングはブロックごとの算定とし、
天然歯とインプラント存在部位のブロックが重複する場合には別に算定できない。SRPはインプラント部位に関係なく前歯
と同じ1本60点として算定する。外科処置は今後の検討とする。

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療
機器又は体外診断薬
(主なものを記載する)

特になし

⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医
療保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等

2)調べたが収載を確認できない

該当なし

⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い
⑭その他

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

d. 届出はしていない
特になし

⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

⑯参考文献1

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Composition of human peri-implantitis and periodontitis lesions.
Carcuac O,Berglundh T
J Dent Res. 2014, 93(11), 1083-1088.

4)概要

インプラント周囲炎と歯周炎を比較すると炎症細胞の相対的比率は類似しているが、炎症総面積は歯周組織より4倍以上大
きことが示され、全身に与える影響は大きい。

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