よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


提案書16(3000頁~3199頁) (45 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

427101
根面露出象牙質硬さ検査
特定非営利活動法人

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

日本歯科保存学会

37歯科・歯科口腔外科
リストから選択

関連する診療科(2つまで)
リストから選択

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
特になし
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する


リストから選択

追加のエビデンスの有無



提案される医療技術の概要
(200字以内)

根面露出象牙質硬さ検査は、基本的な原理として光の全反射という現象を利用している歯牙用歯牙硬度測定器により露出
根面の硬さを測定する(基本特許「光う蝕診断計及び光う蝕診断方法、並びにう蝕診断システム」)。透明な圧子を露出根
面に0.5Nで接触させ、その接触面積により硬さ(ヌープ硬さ(HK))を測定する。歯が柔らかいほど接触面積が大きくなり、
暗くなるため、減光部面積から歯の硬さを測定できる。

文字数: 194
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

根面齲蝕

根面齲蝕の治療は歯冠部よりも格段に難しく、露出根面に対して根面齲蝕の発生と進行をできる限り抑制し、重症化を回
避することが重要となる。根面齲蝕を予防するか、治療するかの検査は硬さを指標とし、歯冠部の齲蝕検査に用いられてい
る光ファイバー、レーザー蛍光、インピーダンス、QLF法、OCT法などの機器は根面齲蝕では用いることができない。根面齲
蝕の活動性の評価は探針による触診で行うが、これは術者の経験に左右され、治療経験の浅い若い歯科医師には難易度の高
い検査となる。発生予防、進行抑制の薬剤の効果を見極めるときにも同じ検査が必要となる。根面硬さのデジタル測定によ
り客観的に根面齲蝕のリスクを検査できる。

文字数: 298
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

対象とする疾患:根面齲蝕を有する患者,病態、症状:根面が露出し、根面齲蝕の発症が予想される、もしくは発症してい
る、対象年齢:60歳以上

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

根面露出象牙質硬さ検査は、透明な圧子を露出根面に0.5N(50gf)で接触させ、その接触面積によりヌープ硬さ(HK)を測定
する。実施頻度としては、3か月ごとに測定を行い、その経時的変化を確認する。期間としては短くとも半年は必要である
が、根面齲蝕に移行する可能性がある限りは継続するべきと考える。

③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)

区分



番号
医療技術名

なし
なし

既存の治療法・検査法等の内容

根面齲蝕についてはまだ明確に診断基準が確立されているとは言えないが、実際の臨床での検査・診断では主として視診と
探針やプローブによる触診で行われ、健全(hard)、ザラザラ感のある”なめし革状”の病変(leatherylesion)、ソフト感の
ある病変(soft lesion)の3つに分類されている。WHO方式でもCPIプローブによる触診にて病変は2段階(leathery,soft)に分
類されている。探針による触診やプローブでの主観的な診断の結果、コンポジットレジンによる充填が行われる。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

研究結果

ランダム化比較試験で根面齲蝕に対して根面齲蝕の表面硬さの回復効果が高濃度フッ化物含有歯磨剤の方が有意に大きかっ
た.
1a

ガイドライン等での位置づけ
⑥普及性

これまでの探針やプローブによる触診は、術者の主観的な診査であったが、デジタルによる客観的な測定結果が得られるた
め精度も従来の検査法より高くなることが期待できる。また得られた結果はデータチャート表として記録が残ることから、
検査を繰り返すことで露出根面の硬さについて長期的に経時変化を評価することができる。露出根面に対して高濃度フッ化
物を併用して露出根面の硬さについて長期的に経時変化を評価した長期予後のアウトカムとして、う蝕の回復、すなわちこ
れまでの主観的な術者ごとのあいまいな歯の硬さの診断によって削られていた歯が、客観的な硬さ測定により保存すること
が期待できることが考えられる。

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)

※患者数及び実施回数の推定根拠等

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)
2469924人
4939848回

根面う蝕の診療ガイドライン-非切削でのマネジメント-
(2022)

社会医療診療行為別統計 令和3年6月審査分より、60歳以上の根面露出象牙質の硬さ検査を行うことで無用な切削を行わ
ずに非介入で根面露出象牙質の管理ができると仮定し,60歳以上の切削による介入を行った回数に12月を乗して試算した
(2469924回)。本検査は初診時に1回と6か月後の再評価時に1回の年間2回とすると想定し、算出した。なおこの歯牙硬度
測定器 BEL-CODEは2024年3月に発売予定である。

3044