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持続可能な社会保障制度の構築(財政各論Ⅱ) (39 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20260428zaiseia.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/28)《財務省》
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働き方に中立な国民皆保険の実現
○ 国民の働き方が多様化する中で、「国民皆保険」の在り方も必要に応じて見直していく必要がある。特に、複数の保険者が分立し、
保険料水準等も大きく異なっている実態も踏まえれば、働き方に中立な仕組みとしていくことは、公平性の観点からも重要。
○ 現状、複数事業所で勤務する短時間労働者 (マルチワーカー)は、仮に合算した労働時間が週20時間を超えていても被用者
保険の適用はない。また、地域保険(国保・後期高齢者医療制度)と被用者保険は完全に分離しており、被用者保険間での調整
制度のような仕組みも存在しない。これらの課題については、マイナ保険証の活用など保険者間連携を進め、早急に解消すべき。
◆マルチワーカー(複数事業所への勤務者)の社保適用
✓ これまで被用者保険の適用拡大を進めてきたにもかかわらず、複数事業所
で短時間勤務するマルチワーカーは、合計の労働時間が週20時間を
超えても被用者保険が適用されない状況が続いている。

✓ 労働基準法38条では「労働時間は、事業場を異にする場合においても、
労働時間に関する規定の適用については通算する」と規定され、この「事業
場を異にする場合」とは、事業主を異にする場合をも含むとの解釈が存在
(1948年5月14日基発769号)。この考え方に倣えば、被用者保険の
適用についても本来は労働時間を通算して判断すべきと考えられる。

被用者保険
適用 ○

事業所A

被用者保険
適用 ×

事業所B

事業所C

◆被用者保険と地域保険(国保・後期高齢者医療制度)の関係
✓ 地域保険は、被用者保険の適用がない場合に限って加入する旨が法定。
現状、仮に主な収入源が個人事業・フリーランスでも、別途、適用事業所
から報酬を得ていれば、そちらの事業所で被用者保険に加入することとなる。

✓ 保険料賦課ベースの相違(「報酬」か「所得」か)の調整等の課題はあるも
のの、両保険の分断を回避すべく実務的な検討を深めるべきではないか。
✓ なお、被用者保険では、複数の適用事業所で勤務し、適用要件を満たす
場合には、それぞれの事業所で被用者保険に加入することとなっている。例
えば、A社で30時間勤務しつつ、B社の役員として報酬を得ている場合、A・
B両社の被用者保険に加入。この際の調整の仕組みは以下のとおり。
※ 被用者は特定の事業所(保険者)を選択保険者として選択。以下ではA社が選択事業所と仮定。

A社

★被用者保険間の調整★
(複数事業所での適用)

週30時間
勤務

20時間/週

18時間/週

12時間/週  A社(保険者)において、両社の報酬
月額を合算して標準報酬月額を決定

マルチワーカー
労働時間:20時間/週

労働時間:30時間/週

 当該金額に(選択保険者の)A社の保
険料率を掛け、それをA・B社それぞ
れの報酬月額の比で按分することで
A・B社が負担する保険料を算出

B社

役員
として勤務

報酬月額
合算した報酬月額
標準報酬月額
保険料率
保険料(按分前)
報酬月額で按分
保険料(按分後)

A社
B社
230,000円
350,000円
580,000円
590千円
9%
10%
53,100円
×23万/58万

21,057円

38

×35万/58万

32,043円