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持続可能な社会保障制度の構築(財政各論Ⅱ) (38 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20260428zaiseia.html |
| 出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/28)《財務省》 |
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国民皆保険と保険者機能
○ 日本の国民皆保険は、特定の職域団体や地域社会への帰属に基づく「共同体意識」をベースにして達成されたという歴史的な経緯が
ある一方、同程度の負担能力でも保険料負担が異なる不公平さや、個々の保険者が小規模であるが故の非効率性が指摘できる。
国民の価値観やライフスタイル、働き方の多様化が進む中、 「全国一律の保険給付」が保障されているにもかかわらず、転職等の度に
保険者が異動するのは、手続きの煩雑さに加え、「制度への信頼」の前提として重要となる「分かり易さ」の点でも課題がある。保険者
が分立していることに起因するデメリットを解消し、働き方に中立で包摂性の高い国民皆保険の実現を不断に追求していくべきである。
○ 医療保険者が保険者機能を十分に発揮できていないことも問題。保険者には、保険料の賦課・徴収や医療費の審査・支払いといっ
た保険事務を行うことにとどまらず、被保険者の保険料・自己負担の抑制という要請との緊張関係の中で、被保険者に対する医療提
供の効率化と医療の質・アクセスの向上を図る責務がある。こうした保険者機能の発揮が、ひいては日本全体の医療保険制度の持
続性確保にもつながり得るとも考えられる。保険者機能の発揮を阻害する制度的な要因は可能な限り見直していくべきである。
◆医療保険者が分立していることのデメリット
【医療費適正化の推進】
公平性
➢同程度の負担能力で、同様の医療を受けても、帰属
先により、保険料や窓口自己負担の支払い額が異なる
効率性
➢保険事務やシステム整備等が重複
➢保険者間の異動での手続きが煩雑
持続性
➢小規模の保険者では高額医療等のリスク分散が困難
➢データ分析に基づく医療提供の効率化の取組が不十分
◆保険料負担の抑制と保険給付の充実の緊張関係
保険料・
自己負担
の抑制
《負担》
保険者機能の発揮
⇓⇓
受益と負担のバランス確保
保険料
賦課・徴収
✓ 医療費通知
✓ 各種制度の理解促進
✓ 医療への上手なかかり方
の普及啓発
医療費
データ分析
【政策提言機能の強化】
【被保険者への情報提供】
医療の質、
アクセスの
向上
保険者機能
の発揮
✓ 加入者の受診行動等の
データ分析に基づく必要な
医療費適正化策の提言
✓ 費用対効果を踏まえた適
正な保険給付の追求
【効率的な医療提供の推進】
保険給付
審査・支払
《受益》
✓ レセプトの点検
✓ 重複・頻回受診の是正
✓ 後発医薬品の使用促進
✓ 不適切請求の確認
✓ 各地域での医療提供体制
の構築(地域医療構想、
医療計画)への参画・関与
✓ 予防健康づくり、セルフメディ
ケーションの推進
地域の各
主体との
連携
37
○ 日本の国民皆保険は、特定の職域団体や地域社会への帰属に基づく「共同体意識」をベースにして達成されたという歴史的な経緯が
ある一方、同程度の負担能力でも保険料負担が異なる不公平さや、個々の保険者が小規模であるが故の非効率性が指摘できる。
国民の価値観やライフスタイル、働き方の多様化が進む中、 「全国一律の保険給付」が保障されているにもかかわらず、転職等の度に
保険者が異動するのは、手続きの煩雑さに加え、「制度への信頼」の前提として重要となる「分かり易さ」の点でも課題がある。保険者
が分立していることに起因するデメリットを解消し、働き方に中立で包摂性の高い国民皆保険の実現を不断に追求していくべきである。
○ 医療保険者が保険者機能を十分に発揮できていないことも問題。保険者には、保険料の賦課・徴収や医療費の審査・支払いといっ
た保険事務を行うことにとどまらず、被保険者の保険料・自己負担の抑制という要請との緊張関係の中で、被保険者に対する医療提
供の効率化と医療の質・アクセスの向上を図る責務がある。こうした保険者機能の発揮が、ひいては日本全体の医療保険制度の持
続性確保にもつながり得るとも考えられる。保険者機能の発揮を阻害する制度的な要因は可能な限り見直していくべきである。
◆医療保険者が分立していることのデメリット
【医療費適正化の推進】
公平性
➢同程度の負担能力で、同様の医療を受けても、帰属
先により、保険料や窓口自己負担の支払い額が異なる
効率性
➢保険事務やシステム整備等が重複
➢保険者間の異動での手続きが煩雑
持続性
➢小規模の保険者では高額医療等のリスク分散が困難
➢データ分析に基づく医療提供の効率化の取組が不十分
◆保険料負担の抑制と保険給付の充実の緊張関係
保険料・
自己負担
の抑制
《負担》
保険者機能の発揮
⇓⇓
受益と負担のバランス確保
保険料
賦課・徴収
✓ 医療費通知
✓ 各種制度の理解促進
✓ 医療への上手なかかり方
の普及啓発
医療費
データ分析
【政策提言機能の強化】
【被保険者への情報提供】
医療の質、
アクセスの
向上
保険者機能
の発揮
✓ 加入者の受診行動等の
データ分析に基づく必要な
医療費適正化策の提言
✓ 費用対効果を踏まえた適
正な保険給付の追求
【効率的な医療提供の推進】
保険給付
審査・支払
《受益》
✓ レセプトの点検
✓ 重複・頻回受診の是正
✓ 後発医薬品の使用促進
✓ 不適切請求の確認
✓ 各地域での医療提供体制
の構築(地域医療構想、
医療計画)への参画・関与
✓ 予防健康づくり、セルフメディ
ケーションの推進
地域の各
主体との
連携
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