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医療事故情報収集等事業 第84回報告書(2025年10月-12月) (76 ページ)
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| 公開元URL | |
| 出典情報 | 医療事故情報収集等事業 第84回報告書(2025年10月-12月)(3/27)《日本医療機能評価機構》 |
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【1】アレルギーのある食物の提供(医療安全情報No.69)
■
再発・類似事例の分析
(4)事例の背景・要因
報告された事例の主な背景・要因を整理して示す。
図表Ⅳ-1-14
事例の背景・要因
○献立作成
【アレルギー情報の確認不足】
・病棟担当管理栄養士は、前回入院時に管理栄養士が患者から聞き取って電子カルテのアレルギー情報に
記載していた内容を確認しなかった。
・患者のアレルギー情報に「生魚・エビ・カニ」が登録されていたが、病棟担当管理栄養士は、前回入院
時の食事オーダの禁忌事項に「海老・カニ禁止※エキス可」と記載があったため、電子カルテのアレル
ギー情報に登録されていた「生魚」は削除忘れであると思い込んだ。
【食材の成分の確認不足】
・栄養士は、時間が切迫している状況で食材の成分を確認したため見落とした。
・離乳食は管理栄養士のダブルチェックを行うルールとしていたが、確認者もロースハムに卵が入ってい
るという認識がなく、調理作業表の記載を見落とした。
○調理指示書作成
・管理栄養士が調理指示書を作成する際、患者の献立から牛乳・乳製品を除去する必要があったが、おや
つ献立に飲料は付かないと思い込み、ミルクココアの変更指示を出さなかった。
○調理
【情報の未確認・確認不足】
・調理作業表と材料を照合しなかった。
・調理中の引き継ぎを口頭で行い、食物アレルギー献立表に基づいて伝達しなかった。
・調理作業表には、ロースハムの代替としてライトツナ缶と表示されていたが、調理担当者はロースハム
に卵が含まれている認識がなく、代替のツナ缶の記載を見逃した。
・禁止食材は把握していたが、盛り付けの際に、当日の献立には代替献立がないと思い込んだ。
【他の料理との混同】
・調理担当者は、別食種(便秘食)に同じ料理名で牛乳を使用しない「ミルクココア」があったため、牛
乳、乳製品を除去した食事を提供する患者のミルクココアを便秘食のミルクココアと混同した。
・エビを使用する基本料理「煮物鉢」は、エビの代わりにイカを使用する「煮物鉢(イカ)
」、「煮物鉢・エ
ビヌキ」など、料理の種類が多く、間違えやすかった。
【タイムプレッシャー】
・食事オーダ締切時間を超過して26名分の追加・変更依頼が発生したため、食事を作り直すなどしており、
時間的な余裕がなかった。
○食事形態調整
【調理後ミキサーにかける際の料理の取り違え】
・アレルギーのある患者のミキサー食の調整は調理員1名に任せており、複数人で確認していなかった。
・アレルギーのある患者の代替食は別の色の食器で提供することになっていたが、ミキサー食用の別の色
の食器を購入しておらず、通常食と同じ色の食器を使用していた。
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医療事故情報収集等事業
第 84 回 報 告 書