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医療事故情報収集等事業 第84回報告書(2025年10月-12月) (32 ページ)
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| 出典情報 | 医療事故情報収集等事業 第84回報告書(2025年10月-12月)(3/27)《日本医療機能評価機構》 |
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2
【1】クリニカルパス/クリティカルパスに関連した事例
■
分析テーマ
②事例の内容
食事・経管栄養・飲水に関する主な事例の内容と専門分析班の議論を紹介する。
図表Ⅲ-1-3
食事・経管栄養・飲水に関する事例の内容
No. 区分
事例の詳細
事例の背景・要因
再発防止策
食事を中止する患者への食事の提供
患者は甲状腺腫瘍の術前の血糖コント ・耳鼻咽喉科医師が手術日を決 ・併診科など複数の診療科からの
指示に対して、確認を十分に行
定したが、内分泌内科医師と
ロール目的で内分泌内科の病棟に入院
う。
コミュニケーションが取れて
し、手術となった。耳鼻咽喉科より、
いたかは不明である。
頸部手術パスの指示が出ており、手術
・通常指示で動いている途中でパ
スの適用となった際、指示に変
当日の朝から食止めになっていた。内 ・耳鼻咽喉科から手術に関する
指示がパスで出ており、手術
分泌内科からは、手術当日朝インスリ
医療事故情報
1
ン アスパルトBS注2単位を食前に投与
当日の朝から食止めになって
する指示と、昼より食止めの指示が出
いたが、内分泌内科からは朝
ていた。担当看護師は、リーダー看護
食前のインスリン投与と昼か
師との確認ができておらず、患者に朝
ら食止めの指示が出ていた。
更はないか確認する。
食を摂ってよいと伝えてしまった。手 ・食 事 が オ ー ダ さ れ て い た た
め、担当看護師は患者に朝食
術室入室時の申し送りで最終食事時間
を摂ってよいと伝えてしまっ
を確認した際、朝食を摂取したことが
た。
わかった。手術を午後に遅らせること
になった。
・担 当 看 護 師 は、 手 術 は オ ン
コールの2例目と確認してお
り、朝食を摂ることに疑問に
感じたが、耳鼻咽喉科の病棟
ではなかったので手術時間の
見当がつかなかった。
専門分析班の議論
○本事例では、患者が内科系病棟に入院していたため、病棟のスタッフは手術当日朝から食止めにするなど
の知識が十分でなかった可能性がある。しかし、手術に慣れていない内科系病棟だからこそ、正確な指示
出し/指示受けをすることが重要である。
○パスに食事オーダを組み込むか否かは医療機関によって異なり、禁食のみをパスに組み込み、食事が提供
されないようにしている医療機関もある。自施設のパスの内容や仕組みを把握しておくことも必要である。
上腕骨骨折に対して全身麻酔で整復固 ・入院日より前にパスの指示を ・パスに関連した操作の正しい方
法について院内に周知する。
出した場合、未入院の患者に
定術を行う予定であった。手術前日の
ヒヤリ・ハット事例
2
夕食摂取後から絶食の指示があった
適用することとなるため、
「入 ・看護師も食事オーダの権限があ
が、食事オーダが欠食になっていな
院後に食事オーダを適用して
るので、看護師による欠食オー
かった。そのため、手術当日朝、患者
ください」というメッセージ
ダの確認と修正を周知・徹底す
に朝食が配膳された。患者は絶食の説
が出る。入院後に改めて食事
る。
明を受けていたが、配膳されたので全
に関するオーダを適用するか、
量摂取した。
食事オーダを編集し直す必要があるが、今回はその操作をしてい
なかった。
・前年から電子カルテのベンダーが変更となり、パスに関連した操
作も変わっているが、医師は細かい設定について理解できていな
かった。
・手術前日・当日に看護師が食事オーダを確認することになってい
るが、今回は確認が漏れていた。
専門分析班の議論
○電子カルテが変更になった際は、パスの指示の入力操作などについて院内で周知されていると思われる
が、事例からは職員の理解が必ずしも十分ではないことがうかがえる。
○パスに組み込まれている食事オーダの仕様は電子カルテシステムのベンダーによって異なるが、非常に複
雑なものが多く、課題となっている。
– 27 –
医療事故情報収集等事業
第 84 回 報 告 書
【1】クリニカルパス/クリティカルパスに関連した事例
■
分析テーマ
②事例の内容
食事・経管栄養・飲水に関する主な事例の内容と専門分析班の議論を紹介する。
図表Ⅲ-1-3
食事・経管栄養・飲水に関する事例の内容
No. 区分
事例の詳細
事例の背景・要因
再発防止策
食事を中止する患者への食事の提供
患者は甲状腺腫瘍の術前の血糖コント ・耳鼻咽喉科医師が手術日を決 ・併診科など複数の診療科からの
指示に対して、確認を十分に行
定したが、内分泌内科医師と
ロール目的で内分泌内科の病棟に入院
う。
コミュニケーションが取れて
し、手術となった。耳鼻咽喉科より、
いたかは不明である。
頸部手術パスの指示が出ており、手術
・通常指示で動いている途中でパ
スの適用となった際、指示に変
当日の朝から食止めになっていた。内 ・耳鼻咽喉科から手術に関する
指示がパスで出ており、手術
分泌内科からは、手術当日朝インスリ
医療事故情報
1
ン アスパルトBS注2単位を食前に投与
当日の朝から食止めになって
する指示と、昼より食止めの指示が出
いたが、内分泌内科からは朝
ていた。担当看護師は、リーダー看護
食前のインスリン投与と昼か
師との確認ができておらず、患者に朝
ら食止めの指示が出ていた。
更はないか確認する。
食を摂ってよいと伝えてしまった。手 ・食 事 が オ ー ダ さ れ て い た た
め、担当看護師は患者に朝食
術室入室時の申し送りで最終食事時間
を摂ってよいと伝えてしまっ
を確認した際、朝食を摂取したことが
た。
わかった。手術を午後に遅らせること
になった。
・担 当 看 護 師 は、 手 術 は オ ン
コールの2例目と確認してお
り、朝食を摂ることに疑問に
感じたが、耳鼻咽喉科の病棟
ではなかったので手術時間の
見当がつかなかった。
専門分析班の議論
○本事例では、患者が内科系病棟に入院していたため、病棟のスタッフは手術当日朝から食止めにするなど
の知識が十分でなかった可能性がある。しかし、手術に慣れていない内科系病棟だからこそ、正確な指示
出し/指示受けをすることが重要である。
○パスに食事オーダを組み込むか否かは医療機関によって異なり、禁食のみをパスに組み込み、食事が提供
されないようにしている医療機関もある。自施設のパスの内容や仕組みを把握しておくことも必要である。
上腕骨骨折に対して全身麻酔で整復固 ・入院日より前にパスの指示を ・パスに関連した操作の正しい方
法について院内に周知する。
出した場合、未入院の患者に
定術を行う予定であった。手術前日の
ヒヤリ・ハット事例
2
夕食摂取後から絶食の指示があった
適用することとなるため、
「入 ・看護師も食事オーダの権限があ
が、食事オーダが欠食になっていな
院後に食事オーダを適用して
るので、看護師による欠食オー
かった。そのため、手術当日朝、患者
ください」というメッセージ
ダの確認と修正を周知・徹底す
に朝食が配膳された。患者は絶食の説
が出る。入院後に改めて食事
る。
明を受けていたが、配膳されたので全
に関するオーダを適用するか、
量摂取した。
食事オーダを編集し直す必要があるが、今回はその操作をしてい
なかった。
・前年から電子カルテのベンダーが変更となり、パスに関連した操
作も変わっているが、医師は細かい設定について理解できていな
かった。
・手術前日・当日に看護師が食事オーダを確認することになってい
るが、今回は確認が漏れていた。
専門分析班の議論
○電子カルテが変更になった際は、パスの指示の入力操作などについて院内で周知されていると思われる
が、事例からは職員の理解が必ずしも十分ではないことがうかがえる。
○パスに組み込まれている食事オーダの仕様は電子カルテシステムのベンダーによって異なるが、非常に複
雑なものが多く、課題となっている。
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医療事故情報収集等事業
第 84 回 報 告 書