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医療事故情報収集等事業 第84回報告書(2025年10月-12月) (38 ページ)
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| 出典情報 | 医療事故情報収集等事業 第84回報告書(2025年10月-12月)(3/27)《日本医療機能評価機構》 |
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2
【1】クリニカルパス/クリティカルパスに関連した事例
■
分析テーマ
No. 区分
事例の詳細
事例の背景・要因
再発防止策
患者は婦人科手術のため入院した。手 ・腹 腔 鏡 手 術 の パ ス を 使 用 中 ・指示コメントやパスの指示があっ
ても、患者の処置や検査などがあ
で、パスの指示は手術当日も
術は入院翌日の午後オンコールの予定
であった。手術当日の朝、夜勤看護師
バイタルサイン測定は1検で
る場合はバイタルサイン測定が必
がバイタルサインを測定し、体温は、
あった。
要となることがある。看護師の知
37.4℃であった。夜勤看護師から日勤 ・朝、夜勤看護師がバイタルサ
看護師に「寒そうにしていたので下着
インを測定しているため、日
識不足もあるため教育、指導が必
要である。
勤看護師は測定しなかった。 ・必要であれば、パスの指示を見直
し、追加していく。
があった。指示コメント(パス指示) ・パスには、手術室へ出棟する
は着たままにしています」と申し送り
ヒヤリ・ハット事例
2
にはバイタル1検の指示があったため、
前のバイタルサイン測定の指
その後、日勤看護師は検温をしていな
示はなかった。
かった。12時30分に手術室に出棟する
よう連絡があり、準備をして手術室へ
向かった。入室後、酸素吸入を開始す
ると湿性咳嗽を認め、SpO2 92-95%、
体温39.0℃であったため、手術は中止
となった。
専門分析班の議論
○パスの問題ではなくアセスメントの問題であると考えられる。再発防止策の一つにパスの指示の見直しが挙
げられているが、より本質的な対策の検討が必要である。
○患者の状態が変化するなど、想定外のことはいくらでも起こり得ることであり、パスに組み込まれていなく
ても状況に応じて対応することが医療である。
安静度・リハビリテーション
患者は、高位脛骨骨切り術パスが適用 ・半月板縫合が実施されていた ・パスの適用基準を周知する。
ため、2週間はニーブレース ・バリアンス発生時のパス中止・中
され、変形性膝関節症に対して高位脛
ヒヤリ・ハット事例
3
断を医師、看護師で協議する。
骨骨切り術・半月板縫合術が実施され
固定が必要であったが、高位
た。術後8日目の土曜日、理学療法士
脛骨骨切り術パスが適用され ・パス続行の場合は、不必要な指示
によるリハビリテーションは休みで
ていた。
を中止する。
「術後3日目CPM開始」の指示
あったため、指示にある「術後3日目 ・
の削除、もしくはバリアンス
CPM開始」に基づき、膝屈曲80°に設
定し、1回屈曲した。患者より、
「先生
によるパス中止がされていな
から、まだ曲げないと言われたのです
かった。
が、もういいんですね。
」と反応があっ
たため、一旦中止した。電子カルテの
記録を確認したところ、術後2週間は
ニーブレース固定、屈曲は不可である
ことがわかった。
専門分析班の議論
○本事例では高位脛骨骨切り術に半月板縫合術が追加されているので、本来なら高位脛骨骨切り術パスを適用
しないか、適用するなら指示を修正する必要があったと思われる。
○当初の予定と異なる術式になった場合は、どこかのタイミングでパスの中止を検討する必要がある。
○看護師が適用基準/除外基準や観察項目をチェックして、当該患者は適用の対象ではないと気付いたら医師
に伝えることも重要である。
– 33 –
医療事故情報収集等事業
第 84 回 報 告 書
【1】クリニカルパス/クリティカルパスに関連した事例
■
分析テーマ
No. 区分
事例の詳細
事例の背景・要因
再発防止策
患者は婦人科手術のため入院した。手 ・腹 腔 鏡 手 術 の パ ス を 使 用 中 ・指示コメントやパスの指示があっ
ても、患者の処置や検査などがあ
で、パスの指示は手術当日も
術は入院翌日の午後オンコールの予定
であった。手術当日の朝、夜勤看護師
バイタルサイン測定は1検で
る場合はバイタルサイン測定が必
がバイタルサインを測定し、体温は、
あった。
要となることがある。看護師の知
37.4℃であった。夜勤看護師から日勤 ・朝、夜勤看護師がバイタルサ
看護師に「寒そうにしていたので下着
インを測定しているため、日
識不足もあるため教育、指導が必
要である。
勤看護師は測定しなかった。 ・必要であれば、パスの指示を見直
し、追加していく。
があった。指示コメント(パス指示) ・パスには、手術室へ出棟する
は着たままにしています」と申し送り
ヒヤリ・ハット事例
2
にはバイタル1検の指示があったため、
前のバイタルサイン測定の指
その後、日勤看護師は検温をしていな
示はなかった。
かった。12時30分に手術室に出棟する
よう連絡があり、準備をして手術室へ
向かった。入室後、酸素吸入を開始す
ると湿性咳嗽を認め、SpO2 92-95%、
体温39.0℃であったため、手術は中止
となった。
専門分析班の議論
○パスの問題ではなくアセスメントの問題であると考えられる。再発防止策の一つにパスの指示の見直しが挙
げられているが、より本質的な対策の検討が必要である。
○患者の状態が変化するなど、想定外のことはいくらでも起こり得ることであり、パスに組み込まれていなく
ても状況に応じて対応することが医療である。
安静度・リハビリテーション
患者は、高位脛骨骨切り術パスが適用 ・半月板縫合が実施されていた ・パスの適用基準を周知する。
ため、2週間はニーブレース ・バリアンス発生時のパス中止・中
され、変形性膝関節症に対して高位脛
ヒヤリ・ハット事例
3
断を医師、看護師で協議する。
骨骨切り術・半月板縫合術が実施され
固定が必要であったが、高位
た。術後8日目の土曜日、理学療法士
脛骨骨切り術パスが適用され ・パス続行の場合は、不必要な指示
によるリハビリテーションは休みで
ていた。
を中止する。
「術後3日目CPM開始」の指示
あったため、指示にある「術後3日目 ・
の削除、もしくはバリアンス
CPM開始」に基づき、膝屈曲80°に設
定し、1回屈曲した。患者より、
「先生
によるパス中止がされていな
から、まだ曲げないと言われたのです
かった。
が、もういいんですね。
」と反応があっ
たため、一旦中止した。電子カルテの
記録を確認したところ、術後2週間は
ニーブレース固定、屈曲は不可である
ことがわかった。
専門分析班の議論
○本事例では高位脛骨骨切り術に半月板縫合術が追加されているので、本来なら高位脛骨骨切り術パスを適用
しないか、適用するなら指示を修正する必要があったと思われる。
○当初の予定と異なる術式になった場合は、どこかのタイミングでパスの中止を検討する必要がある。
○看護師が適用基準/除外基準や観察項目をチェックして、当該患者は適用の対象ではないと気付いたら医師
に伝えることも重要である。
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医療事故情報収集等事業
第 84 回 報 告 書