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医療事故情報収集等事業 第83回報告書 (82 ページ)

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出典情報 医療事故情報収集等事業 第83回報告書(12/25)《日本医療機能評価機構》
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事業の現況



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報告件数0件の医療機関への依頼

本事業では、前年に医療事故情報の報告がなかった事業参加医療機関に対し、病院長宛に報告を依
頼する文書を送付するとともに、当該施設の医療安全担当者にメールで連絡し、事例の報告を依頼し
ている。本事業では厚生労働省令において医療事故情報として報告していただく範囲が広く設定され
ていることや、本事業への医療事故情報の報告が毎年増加傾向にあることを考慮すると、事業参加医
療機関では該当する事例が発生していても報告されていない可能性が推測される。全ての事業参加医
療機関にとって、報告範囲に該当する事例の発生を把握すること、事実を確認して整理すること、そ
してその内容をまとめて報告することは決して容易なことではないと考えられる。しかし、本事業に
参加し、質の高い報告を継続的に行うことで、事実を把握する能力や報告する能力が高まることや、
医療機関というひとつの組織として医療安全を重視した方針を決定するための有用な資料となること
などが期待できる。また、報告されない、あるいは報告件数が少ないことを問題視するあまり、国が
報告義務を拡大したり罰則を課したりする方法では、報告と学習のシステムにとってあるべき姿は達
成されないとも考えられる。医療機関や医療界の中で、報告し学習することの意義が理解され、報告
の動機が十分成熟してこそ件数だけでなく質の高い内容の報告がなされると考えている。事業参加医
療機関の皆様には、今後とも継続的な医療事故情報の報告をお願いしたい。



医療事故情報収集等事業の情報発信

本財団(JQ)ならびに本事業、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業、産科医療補償制度など
は、国内・海外からの注目が高まり、講演などの機会を多くいただいている。今後も医療安全の潮流
の形成に参加し、本財団ならびに本事業の実績や我が国の医療安全活動の実績をもって好影響を与え
るべく取り組んでいくこととしている。最近の講演や会議について次に示す。
(1)HSSIBホームページへのブログの寄稿
本 事 業 の 第76回 報 告 書 に お い て、 英 国NHSのHSIB(Healthcare Safety Investigation Branch、
2023年10月1日に改組し、HSSIB: Health Services Safety Investigations Bodyと称することとなっ
た)が2023年にインシデントの調査を行う各国の団体を招聘して継続的に様々な課題を議論する
国際的なミーティングを組織したこと、HSIBが本事業や本財団の事業に関心を持ち、本財団から
当該ミーティングへ参加するにあたり、2023年6月26日にWeb上で面談が行われ、本事業が対応
して、報告と学習の性質を有する本事業、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業、産科医療補償
制度、日本医療安全調査機構が運営している医療事故調査制度を解説したこと、この面談を経て、
本財団は正式に HSIBより国際的なミーティング(IPSON meeting, IPSON: International Patient
Safety Organisations Network)のメンバーとして招待されたことを説明した(第76回報告書
87-88頁)
。以降、おおよそ3ヶ月に1回程度の頻度でIPSON meetingが開催され本財団から出席し
ている。英国では、2024年7月に行われた総選挙の結果、14年ぶりに政権が交代して労働党政権
となった。そしてNational Health Service(NHS)の改革が主要政策の一つとなり、貴族院議員で

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医療事故情報収集等事業

第 83 回 報 告 書