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医療事故情報収集等事業 第83回報告書 (43 ページ)

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出典情報 医療事故情報収集等事業 第83回報告書(12/25)《日本医療機能評価機構》
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【1】クリニカルパス/クリティカルパスに関連した事例


分析テーマ

No. 区分

事例の詳細

事例の背景・要因

再発防止策

無投与
乳 が ん に 対 し て 抗 が ん 剤( フ ェ マ ー ラ 錠 ・看護師Aは内服再開指示を受 ・内服許可があれば全て再開
であることを周知する。
けたが、パスに記載されてい
2.5mg)を服用中の患者が食道ESD目的で入
院した。翌日、6時に持参薬の抗がん剤を内

る処方薬のみを再開すると勘 ・確認しなければいけないこ

服した後、ESDが施行された。入院2日目、

違いした。

とは後回しにしない。

一般指示に「採血後、主治医へ内服指示確認」 ・看護師Aは、抗がん剤内服を

ヒヤリ・ハット事例

3

となっていたため、看護師は主治医に電話で

再開するかについて、主治医

内服を再開していいか確認した。主治医から

に確認しなかった。

は「採血結果を確認します」と返答があっ ・パスに不慣れであった。
た。昼過ぎ、主治医からリーダー看護師に口
頭で内服開始の指示があった。看護師Aはリーダー看護師から渡された「パス通り内服開始」のメモを見て、
パスのアルロイドGの内服を開始した。持参薬の抗がん剤に関しては確認ができていなかったため、夕方、主
治医が病棟に来るのを待ってから確認する予定であったが、主治医が帰宅してしまったため、翌日確認するよ
う申し送りをした。翌日、看護師Bが薬剤のダブルチェックを行った際に、入院2日目の抗がん剤の内服がされ
ていなかったことに気付いた。主治医に確認したところ、入院2日目から再開するつもりであったことがわか
り、入院3日目から内服再開となった。
専門分析班の議論
○パスそのものよりも、コミュニケーションが要因となった事例である。パスを適用していると、医師は「パ
ス通り」と指示することが多いが、看護師の指示受けが曖昧になってしまう可能性がある。指示出し・指示
受けの際は5W1Hに則った確認会話を行い、看護師は疑問が解決されない場合は医師に確認する必要がある。
○一般的には、持参薬については持参薬指示などパス以外のもので確認する必要がある。

重複投与
患者は腎部分切除術を受け、13:21に集中治 ・集中治療室入室時、手術室看 ・集中治療室入室直後に、術
中に投与された薬剤全てに
護師は疼痛時指示薬以外の使
ついて手術室看護師に確認
用薬剤について申し送りをし
医より「パス通り」の指示を受けた。また、
療室入室となった。受け持ち看護師Aは主治

する。
ていなかった。
患者を搬送してきた手術室看護師より、12:35
に ロ ピ オ ン 静 注50mgと ア セ リ オ 静 注 液 ・受け持ち看護師は、術中に投 ・薬剤の投与を急がなくてよ
い場合は、手術室からの患
与された薬剤について、手術
1000mgバッグを投与したことを口頭で申し
者送り状を用いた申し送り
室看護師の口頭の申し送りで
受けた。13:36に看護師Bが注射カレンダー通

ヒヤリ・ハット事例

4

が行われるまで待つ。
しか確認していなかった。
り「手術後 帰室時」の塩酸メトクロプラミ
ド注射液10mgを投与した。13:45に受け持ち ・麻酔科医師はパスの内容を把 ・ 手 術 室 看 護 師 と 連 携 を と
り、今後同じような事例を
握していなかった。
看護師Aが手術室看護師より申し送りを受け
防ぐためにどうしたらよい
た際、術中投与薬剤の欄に「12:35塩酸メトク ・通常、泌尿器科手術では術中
ロプラミド10mg」の記載があり、手術室看護

に塩酸メトクロプラミドを投

師に確認すると、投与したとの返答があった。

与する症例はなかった。

か話し合う。

13:50 主治医に報告し、経過観察の指示を受
けた。13:55 術中に薬剤を投与した麻酔科医
師に報告したところ、
「嘔気のリスクがあると
判断し、抜管前に投与した。パスで帰室時投
与の指示があることは知らなかった。
」と返答
があった。
専門分析班の議論
○麻酔科医がすべてのパスを把握することは難しい。また、把握していたとしても、手術中の患者の状態に
よってはパスの必要時指示に組み込まれている薬剤を使用することがある。
○手術中に使用した薬剤について、手術室から帰室病棟に情報を確実に伝達することが重要であり、緊急性が
なければ申し送りを受けた後に薬剤を投与することが望ましい。

医療事故情報収集等事業

第 83 回 報 告 書

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