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医療事故情報収集等事業 第83回報告書 (73 ページ)

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出典情報 医療事故情報収集等事業 第83回報告書(12/25)《日本医療機能評価機構》
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【1】観血的医療行為前に休薬する薬剤に関連した事例(第44回報告書)−糖尿病治療薬−


再発・類似事例の分析

(4)事例の内容
主な事例を紹介する。なお、事例No.2は、第82回報告書の事例紹介で紹介した事例を再び取り上
げている。
図表Ⅳ-1-12
No.

事例の詳細

事例の詳細

事例の背景・要因

再発防止策

薬剤の把握
患者は経尿道的尿管結石破砕術のため ・紹介状を持参した患者は問診票を書かず ・初診時から患者にお薬手帳を提
出してもらう。
に診察する体制であったため、外来看護
に入院予定であった。入院前に泌尿器
科外来で診察した際に、内服薬を確認

師による薬剤の確認が漏れた。

せず、術前に休薬する必要があるメト ・外来では、入院までに確認が必要な項目
をチェックリストにしていたが、薬剤の
ホルミン塩酸塩錠の休薬を指示しな
かった。入院時に病棟看護師がお薬手

項目を確認しなかった。

帳を確認した際、メトホルミン塩酸塩 ・入院説明の際、外来看護師は患者から
錠を内服中であることを発見し、医師 「内服薬がある」と聞いていたが、お薬
に報告した。医師は手術を中止するこ
1

手帳がアプリであったこともあり、確認
を忘れた。

ととした。

・泌尿器科外来の医師は、紹介状に内服薬
の記載がなかったため、内服している薬
剤がないと思い、確認しなかった。
・泌尿器科外来の看護師は、医師の指示を
確認してから中止薬の説明をしていた
が、医師からの休薬指示がなかったた
め、休薬が必要な内服薬はないと思った。
・麻酔科医が入院前に術前診察を行った
が、内服薬を確認しなかった。
休薬の判断
外来担当医師は、初診時に診療情報提 ・患者は当院を受診した際に、紹介元の ・全身麻酔で手術を受ける際に休
薬が必要な薬剤の確認を徹底す
病院から糖尿病治療薬(メトグルコ錠、
供書などで、患者に糖尿病治療薬(メ
る。
ジャディアンス錠)が処方され、内服中
ト グ ル コ 錠250mg: 朝2錠・ 夕2錠、
ジャディアンス錠10mg:朝1錠)が
処方されていることを把握していた。

2

であることを外来担当医師に伝えたが、 ・入院サポートセンター薬剤師お
よび病棟担当薬剤師は、薬剤の
お薬手帳には記載がなかった。

外来担当医師が患者に全身麻酔下で手 ・紹介元の病院からの診療情報提供書に
は、患者は2型糖尿病で糖尿病治療薬を
術を予定した際、メトグルコ錠、ジャ

鑑別時に患者が休薬の必要な薬

ディアンス錠は術前休薬が必要である

内服中であることが記載されていたが、

から休薬不要との指示があって

ことを認識しておらず、休薬不要と指

外来担当医師は、術前休薬が必要な薬剤

示した。患者は、糖尿病治療薬の内服

であると認識していなかった。

を継続したまま手術を受けた後、乳酸 ・外来担当医師は、入院サポートセンター
に依頼する際、説明依頼書の休薬に関す
アシドーシスとなり、ICUでの管理を
要した。その後、主治医や担当医が、
糖尿病治療薬の休薬をしていなかった
ことに気付いた。

剤を継続していた場合は、医師
も疑義照会する。
・麻酔科の術前診察で、患者が内
服中の薬剤を確認する。

る項目の「休薬は必要なし」にチェック
した。
・入院サポートセンターの看護師は、患者が糖尿病治療薬を内服していること
を診療録で確認したが、医師による「休薬は必要なし」のチェックがあった
ため、患者に休薬を説明しなかった。
・入院サポートセンターの薬剤師は、通常、入院予定の患者の内服薬の把握、
薬剤管理状況の確認、アレルギー歴の確認、手術や検査前の中止薬剤の有無
の確認と説明などを実施する。しかし、薬剤師の入院サポートセンターでの
業務は1日2時間となっており、当該患者には薬剤師の関わりがなかった。
・入院後、薬剤師は、患者が持参した薬袋・薬包、紹介状をもとに持参薬を鑑
別し、持参薬鑑別書に糖尿病治療薬も記載したが、主治医や担当医は糖尿病
治療薬の休薬を指示しなかった。

医療事故情報収集等事業

第 83 回 報 告 書

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