よむ、つかう、まなぶ。
医療事故情報収集等事業 第83回報告書 (11 ページ)
出典
| 公開元URL | |
| 出典情報 | 医療事故情報収集等事業 第83回報告書(12/25)《日本医療機能評価機構》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
第83回報告書について
る。パスに関連した医療事故情報やヒヤリ・ハット事例に着目し、背景・要因や再発防止策を共
有することは、医療機関においてパスをより安全に運用するために重要である。そこで、2025
年4月~9月に、ヒヤリ・ハット事例の今期のテーマとして「クリニカルパス/クリティカルパ
スに関連した事例」を収集し、医療事故情報と併せて総合的に分析することとした。本テーマは
2回の報告書にわたって取り上げることとしており、本報告書では、医療事故情報とヒヤリ・
ハット事例の概要を整理し、その中から薬剤に関連した事例について分析を行った。
薬剤に関する事例では、医療事故情報の報告が多かった「アレルギー・禁忌の薬剤の投与」と
「腎機能障害がある患者に適さない薬剤の投与」を取り上げて分析し、主な背景・要因、医療機
関から報告された改善策、主な事例を専門分析班の議論とともに示した。また、その他の主なヒ
ヤリ・ハット事例として、「投与量間違い」「無投与」「重複投与」の事例を紹介した。
「アレルギー・禁忌の薬剤の投与」は、疼痛時指示の薬剤や抗菌薬などが報告されており、ア
レルギー・禁忌の情報が電子カルテに登録されていたが投与を防ぐことができなかった事例が多
かった。医療機関によって電子カルテシステムの仕様は様々であるが、パスの指示に関してアレ
ルギー・禁忌のアラートの仕組みがない場合には、医師がパスを適用する際や看護師が薬剤を投
与する前に、アレルギー・禁忌の情報を確認することが必要である。
「腎機能障害がある患者に
適さない薬剤の投与」については、パスを適用する時点で患者の状態を確認し、適用の可否を判
断することが重要である。また、パスを作成する際や見直す際には、薬剤師が関わって薬剤に関
する除外基準について検討しておくことが望ましい。医療機関において、医療安全部門とパスの
担当部門が連携し、より安全なパスの作成・運用に向けて取り組むことが期待される。
本テーマは、次回の第84回報告書で引き続き取り上げることとしている。
図表Ⅰ-4
薬剤に関する事例の分類
事例の分類
医療事故情報
ヒヤリ・
ハット事例
合計
アレルギー・禁忌の薬剤の投与
4
3
7
腎機能障害がある患者に適さない薬剤の投与
3
0
3
持参薬の不適切な継続
1
0
1
下剤内服で意識消失した既往のある患者への下剤の投与
1
0
1
投与量間違い
1
2
3
パスと異なる処方・指示
1
0
1
追加指示の未確認
1
0
1
無投与
0
4
4
重複投与
0
2
2
休薬の未実施
0
1
1
指示変更前の薬剤の投与
0
1
1
投与時間間違い
0
1
1
12
14
26
合計
医療事故情報収集等事業
第 83 回 報 告 書
–6–
る。パスに関連した医療事故情報やヒヤリ・ハット事例に着目し、背景・要因や再発防止策を共
有することは、医療機関においてパスをより安全に運用するために重要である。そこで、2025
年4月~9月に、ヒヤリ・ハット事例の今期のテーマとして「クリニカルパス/クリティカルパ
スに関連した事例」を収集し、医療事故情報と併せて総合的に分析することとした。本テーマは
2回の報告書にわたって取り上げることとしており、本報告書では、医療事故情報とヒヤリ・
ハット事例の概要を整理し、その中から薬剤に関連した事例について分析を行った。
薬剤に関する事例では、医療事故情報の報告が多かった「アレルギー・禁忌の薬剤の投与」と
「腎機能障害がある患者に適さない薬剤の投与」を取り上げて分析し、主な背景・要因、医療機
関から報告された改善策、主な事例を専門分析班の議論とともに示した。また、その他の主なヒ
ヤリ・ハット事例として、「投与量間違い」「無投与」「重複投与」の事例を紹介した。
「アレルギー・禁忌の薬剤の投与」は、疼痛時指示の薬剤や抗菌薬などが報告されており、ア
レルギー・禁忌の情報が電子カルテに登録されていたが投与を防ぐことができなかった事例が多
かった。医療機関によって電子カルテシステムの仕様は様々であるが、パスの指示に関してアレ
ルギー・禁忌のアラートの仕組みがない場合には、医師がパスを適用する際や看護師が薬剤を投
与する前に、アレルギー・禁忌の情報を確認することが必要である。
「腎機能障害がある患者に
適さない薬剤の投与」については、パスを適用する時点で患者の状態を確認し、適用の可否を判
断することが重要である。また、パスを作成する際や見直す際には、薬剤師が関わって薬剤に関
する除外基準について検討しておくことが望ましい。医療機関において、医療安全部門とパスの
担当部門が連携し、より安全なパスの作成・運用に向けて取り組むことが期待される。
本テーマは、次回の第84回報告書で引き続き取り上げることとしている。
図表Ⅰ-4
薬剤に関する事例の分類
事例の分類
医療事故情報
ヒヤリ・
ハット事例
合計
アレルギー・禁忌の薬剤の投与
4
3
7
腎機能障害がある患者に適さない薬剤の投与
3
0
3
持参薬の不適切な継続
1
0
1
下剤内服で意識消失した既往のある患者への下剤の投与
1
0
1
投与量間違い
1
2
3
パスと異なる処方・指示
1
0
1
追加指示の未確認
1
0
1
無投与
0
4
4
重複投与
0
2
2
休薬の未実施
0
1
1
指示変更前の薬剤の投与
0
1
1
投与時間間違い
0
1
1
12
14
26
合計
医療事故情報収集等事業
第 83 回 報 告 書
–6–