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医療事故情報収集等事業 第83回報告書 (50 ページ)
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| 出典情報 | 医療事故情報収集等事業 第83回報告書(12/25)《日本医療機能評価機構》 |
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2
【2】医師に血液検査のパニック値の連絡をしたが未対応となった事例
■
分析テーマ
4)患者への影響
未対応となった後の患者の状態を事例に記載されていた内容から整理した。いずれも、パニック
値に対応しないまま外来診察終了または退院した後、患者が体調の悪化により緊急受診・緊急入院
した事例が多かった。帰宅・退院してしまうと対応が遅れるため、患者への影響が大きくなった可
能性がある。
図表Ⅲ-2-9
患者
区分
未対応となった後の患者の状態
報告されたパニック値
項目
未対応となった後の患者の状態
検査値
帰宅後、血液検査の結果が印刷された用紙を患者の家族が確認し、
グルコース
733mg/dL 血糖値が異常に高いことに気付き、翌日予約外で受診し、インス
リン導入目的で入院となった。
めまい外来の際に下痢を認め、翌日、消化器内科外来を受診する
カリウム
1.9mEq/L ことになった。消化器内科外来で、前日のカリウム値がパニック
値であることに気付き、カリウム補正のため緊急入院となった。
外来
カルシウム
4.4mg/dL
クレアチニン
9.5mg/dL
PT-INR
7.7
血液検査から20日後、胆管炎の悪化、敗血症のため、緊急入院と
なった。
血液検査から4日後、患者の家族が患者宅を訪れた際に、意識混濁
した患者を発見し、緊急受診した。
血液検査から6日後、自宅で入浴中に意識障害を来し、当該病院に
搬送され、視床出血と診断された。
血液検査当日に抗がん剤治療を実施し、その3日後に退院となっ
518mg/dL た。3日後、自宅で倒れている患者を家族が発見し、救急搬送され
た。
入院 グルコース
血液検査当日にステロイドを使用する抗がん剤治療を実施し、翌
476mg/dL
日退院した。6日後、倦怠感があり緊急受診した際、グルコースが
1006mg/dL、糖尿病ケトアシドーシスを来しており、ICUに入院
となった。
選択項目の「事例発生後、追加的に行った治療の程度」と「健康被害の程度」を示す。事例発生
後、追加的に行った治療の程度では、「濃厚な治療」が4件あった。「健康被害の程度」では、パ
ニック値に対して未対応となったことと因果関係は不明であるが、
「死亡」が2件報告されていた。
パニック値は、
「生命が危ぶまれるほど危険な状態にあることを示唆する異常値」であることか
ら、迅速かつ確実な対応が求められる。
– 45 –
医療事故情報収集等事業
第 83 回 報 告 書
【2】医師に血液検査のパニック値の連絡をしたが未対応となった事例
■
分析テーマ
4)患者への影響
未対応となった後の患者の状態を事例に記載されていた内容から整理した。いずれも、パニック
値に対応しないまま外来診察終了または退院した後、患者が体調の悪化により緊急受診・緊急入院
した事例が多かった。帰宅・退院してしまうと対応が遅れるため、患者への影響が大きくなった可
能性がある。
図表Ⅲ-2-9
患者
区分
未対応となった後の患者の状態
報告されたパニック値
項目
未対応となった後の患者の状態
検査値
帰宅後、血液検査の結果が印刷された用紙を患者の家族が確認し、
グルコース
733mg/dL 血糖値が異常に高いことに気付き、翌日予約外で受診し、インス
リン導入目的で入院となった。
めまい外来の際に下痢を認め、翌日、消化器内科外来を受診する
カリウム
1.9mEq/L ことになった。消化器内科外来で、前日のカリウム値がパニック
値であることに気付き、カリウム補正のため緊急入院となった。
外来
カルシウム
4.4mg/dL
クレアチニン
9.5mg/dL
PT-INR
7.7
血液検査から20日後、胆管炎の悪化、敗血症のため、緊急入院と
なった。
血液検査から4日後、患者の家族が患者宅を訪れた際に、意識混濁
した患者を発見し、緊急受診した。
血液検査から6日後、自宅で入浴中に意識障害を来し、当該病院に
搬送され、視床出血と診断された。
血液検査当日に抗がん剤治療を実施し、その3日後に退院となっ
518mg/dL た。3日後、自宅で倒れている患者を家族が発見し、救急搬送され
た。
入院 グルコース
血液検査当日にステロイドを使用する抗がん剤治療を実施し、翌
476mg/dL
日退院した。6日後、倦怠感があり緊急受診した際、グルコースが
1006mg/dL、糖尿病ケトアシドーシスを来しており、ICUに入院
となった。
選択項目の「事例発生後、追加的に行った治療の程度」と「健康被害の程度」を示す。事例発生
後、追加的に行った治療の程度では、「濃厚な治療」が4件あった。「健康被害の程度」では、パ
ニック値に対して未対応となったことと因果関係は不明であるが、
「死亡」が2件報告されていた。
パニック値は、
「生命が危ぶまれるほど危険な状態にあることを示唆する異常値」であることか
ら、迅速かつ確実な対応が求められる。
– 45 –
医療事故情報収集等事業
第 83 回 報 告 書