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医療事故情報収集等事業 第83回報告書 (15 ページ)

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出典情報 医療事故情報収集等事業 第83回報告書(12/25)《日本医療機能評価機構》
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第83回報告書について

を紹介し、医療機関から報告された事例の背景・要因と再発防止策をまとめて示した。
発生段階が「薬剤の把握」の事例では、内服薬の確認が漏れた事例の他にも、他の医療機関か
らの紹介状に記載がなかった事例が報告されていた。休薬すべき薬剤が他の医療機関で処方され
ている場合もあることを踏まえ、患者にお薬手帳を持参してもらい、確認していく必要がある。
今後、マイナンバーカードの健康保険証利用が拡大すれば、診療情報・薬剤情報が確認しやすく
なることが期待される。将来的には、医療機関の間で患者の治療予定も共有できるシステムなど
も望まれる。発生段階で最も多かった「休薬の判断」の事例では、その要因として観血的医療行
為前に糖尿病治療薬の休薬の必要性を認識していなかったことが多く挙げられていた。観血的医
療行為を行う診療科に対し、抗血栓薬以外に休薬する必要のある薬剤があることを周知しておく
ことは重要である。また、内服している薬剤が糖尿病治療薬であると気付かなかった事例も報告
されていた。糖尿病治療薬は種類が多様である点や、一種類ではなく複数種類を内服している患
者がいる点も要因として考えられる。
今回報告された事例は、休薬すべき時期は逸したものの、入院後の内服薬確認で休薬されてい
ないことに気付き、観血的医療行為の延期または中止を検討できたものが多かった。しかし、予
定していた治療の遅れや仕事を休むことなどによる社会生活への影響といった患者にとって不利
益が生じた可能性が考えられる。糖尿病治療薬は種類によって推奨される休薬期間が異なるた
め、休薬指示を出す医師だけに限らず、薬剤師や看護師なども休薬する薬剤とその休薬期間を把
握できるよう、医療機関においては職員が確認しやすい方法で情報提供しておくとよい。一方
で、休薬をしていないことに気付かずに観血的医療行為を行った事例は、患者が乳酸アシドーシ
スを来す結果となった。入院前後の内服薬について、継続・休薬を確認する仕組みを整備すると
ともに、観血的医療行為の前に休薬すべき糖尿病治療薬を継続するリスクを職員に周知すること
が重要である。
図表Ⅰ-6

報告された糖尿病治療薬

薬剤の種類

一般名

販売名※1

エンパグリフロジン
選択的SGLT2
阻害薬

ジャディアンス錠

1

カナグリフロジン水和物

カナグル錠

1

フォシーガ錠

1

メトグルコ錠

2

メトホルミン塩酸塩錠

1

グリコール水和物
メトホルミン塩酸塩

(BG)薬
配合剤(選択的
DPP-4阻害薬・
ビグアナイド薬)

ビルダグリプチン・
メトホルミン塩酸塩配合剤

エクメット配合錠HD

※1 規格、屋号は除いて記載した。
※2 糖尿病治療薬が複数報告された事例がある。

医療事故情報収集等事業

2

イプラグリフロジンL-プロリン スーグラ錠
ダパグリフロジンプロピレン

ビグアナイド

件数※2

第 83 回 報 告 書

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