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医療事故情報収集等事業 第83回報告書 (75 ページ)
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| 出典情報 | 医療事故情報収集等事業 第83回報告書(12/25)《日本医療機能評価機構》 |
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【1】観血的医療行為前に休薬する薬剤に関連した事例(第44回報告書)−糖尿病治療薬−
■
再発・類似事例の分析
(5)事例の背景・要因
報告された事例の主な背景・要因を、整理して示す。
図表Ⅳ-1-13
事例の背景・要因
○患者が内服している薬剤の把握不足
【情報不足】
・紹介状を持参した患者は問診票を書かずに診察する体制であったため、外来看護師による薬剤の確認が
漏れた。
・泌尿器科医が外来で診察した際、紹介状に内服薬の記載がなかった。
・患者は糖尿病治療薬を内服していたが、お薬手帳に記載がなかった。
【確認不足】
・外来では、入院までに確認が必要な項目をチェックリストにしていたが、薬剤の項目を確認しなかった。
・入院説明の際、外来看護師は患者から「内服薬がある」と聞いていたが、お薬手帳がアプリであったこ
ともあり、確認を忘れた。
・麻酔科医が入院前に術前診察を行った際、内服薬を確認しなかった。
・紹介状に記載された内服薬は心筋梗塞に対する内服薬のみで糖尿病に対する内服薬の記載がなく、診療
録にお薬手帳で確認する旨が記載されていたが、確認されなかった。
・入院4ヶ月前、地域医療連携室の担当者がカナグル錠の内服と休薬について患者掲示板に記載し、外来担
当医に院内メールを送付した。しかし、患者掲示板は3ヶ月の表示期間を超えた時点で削除され、外来担
当医も院内メールを確認しなかった。
・泌尿器科外来の看護師は、医師からの休薬指示がなかったため、休薬が必要な内服薬はないと思った。
・主治医だけでなく他のスタッフも術前の休薬が必要な薬剤を確認しなかった。
○知識不足
【内服薬の効能・効果に関する知識不足】
・抗血小板薬の確認や1週間前の休薬に注意が向き、エクメット配合錠HDがビグアナイド系の薬剤である
ことに気付かなかった。
・エクメット配合錠HDを、中止薬一覧やDIで確認しなかった。
【休薬の必要性に関する知識不足】
・医師、薬剤師ともに周術期のSGLT2阻害薬の休薬の必要性を認識していなかった。
・主治医は、フォシーガ錠を周術期に休薬する必要があることを知らなかった。
・紹介元の病院からの診療情報提供書に糖尿病治療薬を内服していることが記載されていたが、外来担当
医師は休薬が必要な処方薬と認識できていなかった。
・外来の歯科医師はエクメット配合錠HDの休薬の必要性を認識しておらず、入院サポートセンターへの説
明依頼書の休薬に関する項目の「休薬は必要なし」にチェックした。
・看護師は、観血的医療行為前にビグアナイド薬を休薬することを知らなかった。
○医師と他職種の連携不足
・入院当日、薬剤師がメトグルコ錠を内服していることに気付き、掲示板に休薬の検討を依頼する内容を
記載したが、医師や看護師に直接伝えなかった。
・医師は、薬剤師が掲示板に記載したビグアナイド薬休薬の検討依頼を見なかった。
・入院サポートセンター看護師は、診療録で患者が糖尿病治療薬内服中であることを確認したが、外来担
当医からの説明依頼書に「休薬必要なし」と指示があったため、患者に休薬を説明しなかった。
・麻酔科医から中止指示が出たのが夜間であり、
看護師は医師や薬剤師とコミュニケーションをとれなかった。
○指示の確認不足
・看護師は他の業務が重複しており、休薬指示を確認できなかった。
医療事故情報収集等事業
第 83 回 報 告 書
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