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医療事故情報収集等事業 第83回報告書 (61 ページ)

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出典情報 医療事故情報収集等事業 第83回報告書(12/25)《日本医療機能評価機構》
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事例紹介

○手術終了後、退室準備中に患者が手術台から転落した事例
事例の詳細

事例の背景・要因

再発防止策

患者は胸部大動脈瘤に対するステント ・退室準備をしていた時に、全員が患 ・手術前後の患者の安全確保のため、
患者のそばで目を離さない。
者から目を離した瞬間があった。
グラフト内挿術を施行された。14時12
・退室準備で患者のそばにいる看護師
・麻酔覚醒後、患者の体動がほとんど
分に抜管、14時15分にサインアウトを
実施してICUの迎えを待っていた。麻酔

なく、手術室内にいた医療スタッフ

が尿量測定などをする場合は、診療

科医師は、患者の頭側でカルテ入力を

は油断していた。

科医師や外回り看護師に声を掛け、

していた。看護師Aは、患者の左側で膀 ・手術台に専用の抑制帯はなく、使用
していなかった。
胱留置カテーテルのバッグから尿を廃

そばで目を離さず見守るスタッフを
必ず配置する。

棄していた。看護師Bは、退室準備のた ・両上肢落下防止のためL字型のアクリ ・手術中、手術後に下肢の抑制帯を使
う。
ル製固定板を使用していたが、転落
めベッドから離れた位置でカルテ入力
をしていた。主治医もベッドから離れ

時の身体の重みで破損していた。

た位置でカルテ入力をしていた。それ
までほとんど体動のなかった患者が、
右側に大きく動いて手術台から転落し
た。看護師Aは膀胱留置カテーテルが急
に引っ張られたことで患者の体動に気
付いたが、反対側にいたため転落を防
ぐことができなかった。転落後、患者
は呼名反応あり、左頬部に裂傷を認め
た。四肢の動きを確認し、全身精査の
た め、14時30分 にCT検 査 室 へ 移 動 し
た。検査後、左鎖骨骨折、腰椎骨折が
判明した。

○永久気管孔のある患者が使用しているエプロンガーゼを付けたままミスト浴を行い、患者が窒息した
事例
事例の詳細

事例の背景・要因

再発防止策

永久気管孔のある患者の入浴介助を3名 ・永久気管孔のある患者が使用してい ・永久気管孔に水が入らないようなタ
るエプロンガーゼを付けたまま入浴
オル類の使用方法など、患者に応じ
の看護師で実施した。入浴前に吸引を
実施し、2名の看護師で脱衣介助を行っ

を介助した。

て安全に入浴できるための看護計画

を立案する。
た。2名で全身を洗った後、1名はその ・ミスト浴中は顔が見えており、意思
疎通は可能であったが、発声できな ・入浴時、特に人工呼吸器を装着して
場を離れ、残りの1名が患者をミスト浴
のドームに入れた。看護師は、患者に

い患者が異常時に訴える手段がない

いる患者、気管切開後や永久気管孔

その場を離れることを伝え、他の患者

環境下で患者のそばを離れた。

のある患者などは一人にせず、そば

の移動介助に向かった。その後、入浴 ・入浴中にSpO2モニタを装着していな
を介助していた看護師が患者の顔色不

良に気付き、ミスト浴を中止した。永 ・入浴に関する看護計画が立案されて
久気管孔に濡れたエプロンガーゼが張
り付いて呼吸ができなくなっていた。

を離れない。
・入浴中のSpO2モニタの使用を検討す

かった。

る。

おらず、統一したケアができていな ・朝の申し送り後に入浴方法や順番は
かった。

いつも通りでよいのか、変更するの

・入浴順を検討しておらず、転落など

かなどをチームで検討する。

のリスクの高い患者と同時に入浴介 ・入浴介助の人数、リーダーシップ・
助をしていたため、患者が一人にな
る時間帯があった。

メンバーシップの発揮、役割の明確
化など、入浴介助の体制を検討する。
・職員にKYTを実施し、危険に対する感
度を上げる。
・緊急時に必要物品が使用できるよう
に点検方法を検討する。

医療事故情報収集等事業

第 83 回 報 告 書

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