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提案書13(2402頁~2600頁) (69 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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概要図

【技術名】K022 組織拡張器による再建手術 1.乳房(再建手術)の場合
乳房切除術との併施(乳房一次再建)50/100 を100/100( 18,460点)へ増点について
【技術の概要】

【一次再建と二次再建の比較詳細と増点要望の理由】

乳房全切除術の施行後に組織拡張器を大胸筋の背面に挿入
する技術

<一次再建>

・一次再建:乳房切除術の際に引き続き行う
・二次再建:乳房切除術後に期間をあけてから行う
【対象疾患】

乳腺

乳癌及び乳房腫瘍で乳房全切除術を行い、一次再建
を行う患者

大胸筋

大胸筋

組織拡張器

(乳房切除後に新たに大胸筋下を剥離して胸壁上に組織拡張器を挿入)
<二次再建>

大胸筋

大胸筋

組織拡張器

過去に切除術

【一次再建と二次再建の比較】
(詳細は右側に記載)
乳房切除術に引き続いて行われるが、乳癌手術
の術野とは別の深さの層で行われる手術であり、
術者交代、滅菌器械交換、再消毒を行い、乳房
切除術の術野とは異なる層を新たに切開して組
織拡張器の挿入を行う手術であり、人件費・使
用材料費ともに二次再建で行う場合と同等であ
る。

(皮膚切開後、大胸筋下を剥離して胸壁上に組織拡張器を挿入)
<一次再建に必要なコスト>
・医師数:2名(乳房切除と別チーム) →二次再建と同等
・平均時間*:60分(乳房切除後の時間)
→二次再建(57分)と同等
・使用滅菌器械:乳房切除に使用した機器とは異なる滅菌機器を使用
(腫瘍細胞の播種を防ぐため)
→二次再建と同等
・滅菌消耗物:術者交代、消毒・ドレーピング材料(乳房切除術と体
位・肢位が異なることがあるため)
→二次再建と同等
※一次再建でコストが低減されうるもの
皮膚切開に用いるメス刃1枚、乳房切除術単独の場合に閉創する際に使用する縫合糸のみ

【診療報酬上の取り扱い】
現行では、「一次再建の場合主たる手術の所定点数と従
なる手術の50/100に相当する点数とを合算して算定す
る」となっているが、主たる手術とは別に二次再建とほ
ぼ同様のコストを要するため、100/100を要望するもの
である

※一次再建と二次再建を費用面で検討した研究はないが、手術・入
院回数が1回減少することによる一次再建による再建全体の医療費
全軽減効果は明らかである。

<一次再建の有効性・安全性>
平均出血量*44ml(乳房切除+再建)
二次再建23ml
合併症率** 2021年の報告では一次再建(11.5%)が二次再建(8.0%)
より多いが、その多くは乳房切除術に由来する創縁のトラブルで
あり、致命的合併症である抜去・入替率は一次再建(3.8%)と二次再
2470
建(3.5%)で両者に差はない。

(**JOPBS学会まとめ)
(*東北公済病院調べ)