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提案書13(2402頁~2600頁) (106 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

363102
脳硬膜血管結紮術
一般社団法人日本脳神経外科学会

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

29脳神経外科
00なし

関連する診療科(2つまで)
00なし

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年度)

リストから選択

「実績あり」の
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する


追加のエビデンスの有無

提案される医療技術の概要
(200字以内)

硬膜動静脈瘻は脳の外側の硬膜の静脈系に動脈血が流入し、静脈の血流・圧力が上昇することで症状が出現する。脳内の静
脈に逆流する場合は、頭蓋内出血を引き起こし生命の危機となることも多い疾患である。近年では血管内治療が可能となり
つつあるが、その形態によっては治療困難なものがあり、このような症例に対しては、開頭手術で脳深部へアプローチし、
逆流により圧力上昇した静脈に対し、結紮したりクリップをかける。

文字数: 196
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)

硬膜動静脈瘻
現在のところ該当する術式が診療報酬上、存在しない。外保連試案の中には脳硬膜血管結紮術が存在する(S81-0108800、
K173)が、これに対応する保険記号としてK173脳・脳膜脱手術と、全く別な手術名となっており、また手術時間も2時間と短
く適切ではない。そのため今回、外保連試案の手術時間を修正し、診療報酬上の新たな術式として脳硬膜血管結紮術の新設
を要望する。

文字数: 181
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

・硬膜動静脈瘻で出血リスクのある患者
・脳内の静脈に動脈血が逆流し、頭痛や神経症状を呈したり、頭蓋内出血を起こした患者
・全年齢層ではあるが、成人が主体

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

硬膜動静脈瘻は脳の外側の硬膜の静脈系に動脈血が流入し、静脈の血流・圧力が上昇することで症状が出現する。脳内の静
脈に逆流する場合は、頭蓋内出血を引き起こし生命の危機となることも多い疾患である。近年では血管内治療が可能となり
つつあるが、その形態によっては治療困難なものがあり、このような症例に対しては、開頭手術で脳深部へアプローチし、
逆流により圧力上昇した静脈を結紮したり、クリップをかけることで、脳内への逆流を防止する。脳卒中の外科学会アン
ケートによれば2022年度の該当手術は101件であった。

③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)

区分
番号
医療技術名

既存の治療法・検査法等の内容

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

研究結果

手術自体はこれまでも実施されてきたが、現在のところ該当する術式が診療報酬上、存在しない。外保連試案の中には脳硬
膜血管結紮術が存在する(S81-0108800、K173)が、これに対応する保険記号としてK173脳・脳膜脱手術と、全く別な手術名
となっており、また手術時間も2時間と短く適切ではない。そのため今回、外保連試案の手術時間を修正し、診療報酬上の
新たな術式として脳硬膜血管結紮術の新設を要望する。

頭蓋内逆流タイプの硬膜動静脈瘻は、出血リスクがあり、死亡率も高いが、開頭手術による根治性が高く、再出血リスクを
回避できる。
該当症例(頭蓋内逆流のタイプ Borden Type II/III)では年間死亡率10.4% と予後不良であるが(脳卒中ガイドライン
2021年)(文献1)、開頭手術による治療により根治する(成功率95-100%)(文献2)。
3

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
ガイドライン等での位置づけ

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

前頭蓋底、テント部、頭蓋頚椎移行部は外科的治療を考慮しても
よい。横・S状静脈洞部は血管内治療が第一選択であるが、閉塞が
得られない時は外科的治療や定位放射線治療を組み合わせた治療
を考慮しても良い(脳卒中治療ガイドライン2021年、日本脳卒中
学会)(文献1)。

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)
※患者数及び実施回数の推定根拠等

100
100
脳卒中の外科学会アンケートによれば2022年度の該当手術は101件であった。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

当該手術の実施に当たっては、開頭手術による脳動脈瘤などの高圧の脳血管の取り扱い、および脳の愛護的な操作に習熟し
た医師が行うべきである。脳神経外科専門医研修施設かつ急性期脳卒中専門施設で行うべきであり、脳卒中専門医の資格を
有する脳神経外科医が行うべきである。

⑥普及性

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