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提案書13(2402頁~2600頁) (38 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

359102
骨盤内臓全摘術(ロボット支援)
日本内視鏡外科学会

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

18消化器外科
24泌尿器科

関連する診療科(2つまで)
25産婦人科・産科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
「実績あり」の 度)
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する


令和2年度
骨盤内臓全摘術(ロボット支援)

追加のエビデンスの有無



提案される医療技術の概要
(200字以内)

他の骨盤内臓器へ浸潤を伴う各種悪性疾患(消化器:直腸癌など,泌尿器:前立腺癌・膀胱癌など,婦人科:子宮癌・卵巣
癌など)に対して、ロボット支援下に原発巣および他臓器を一塊として切除する術式である。3Dの立体視された高解像度画
像によるブレのない安定した術野の元、多関節機能を有する鉗子操作によって、より精緻な手術が実施可能となり、症例報
告数は増加している。

文字数: 177
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

直腸癌,前立腺癌,膀胱癌,子宮癌,卵巣癌,膣癌
現在、周囲臓器へ浸潤した直腸癌・子宮卵巣癌・前立腺癌などの骨盤内悪性腫瘍に対して開腹骨盤内臓全摘術(K645)が実
施されている。昨今、ロボット支援下手術の技術進歩に伴い、ロボット支援下骨盤内臓全摘術は学会での報告が散見されて
おり、骨盤内悪性腫瘍に対する本術式の多施設後ろ向き観察研究のデータ解析中であるが、5年間で88例の手術が施行され
ている。現時点で腹腔鏡手術での保険収載も未だない状況であるが、今後はロボット支援下で実施する施設が増加する見込
みであり、ロボット支援下骨盤内臓全摘術の申請を要望する。

文字数: 251
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

他の骨盤内臓器へ浸潤を伴う進行直腸癌,前立腺癌,膀胱癌,子宮癌,卵巣癌,膣癌

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)

上記疾患に対して全身麻酔下にロボット支援下手術として、原発巣および骨盤内浸潤臓器を一塊として切除する。患者一
人につき一度の実施である。

区分



番号

645

医療技術名

骨盤内臓全摘術

既存の治療法・検査法等の内容

全身麻酔下に、開腹手術として原発巣および骨盤内浸潤臓器を一塊として切除する。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

研究結果

ロボット支援下は開腹下と比較し、その良好な拡大視効果やロボット特有の多関節機能を用いてより人間の手に近い操作が
可能なことで、狭い骨盤腔内でも精密な手術が期待できる。
直腸癌に対する低侵襲手術124例(腹腔鏡95例,ロボット29例)において,手術時間は開腹手術と同等の520分、在院日数11日
と良好な治療成績が報告されている。5例のロボット症例と749例の開腹症例,9例の腹腔鏡症例を比較した研究では,手術
時間はロボットと開腹で同等(480分vs462分),腹腔鏡で935分と延長した。出血量はロボット250ml,腹腔鏡830mlで,開腹
では50%の症例で術中輸血を要した。ロボット手術は腹腔鏡手術に比して術野が安定しており,狭い骨盤内においても多関
節機能を有する鉗子によって至適な角度での手術操作が可能である。開腹78例と低侵襲39例(腹腔鏡26例,ロボット13例)を
傾向スコアマッチング法にて比較検討した研究では,術中輸血に関して開腹が41%で,低侵襲17.9%(p=0.013)より有意に高
率であった。
4

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

ガイドライン等での位置づけ

⑥普及性

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)

大腸癌に対するロボット支援下手術に関するクリニカルクエス
チョン(CQ)は「大腸癌治療ガイドライン医師用2022年版」(大腸
癌研究会第7版)の次期改定版に向けて準備段階である。
ガイドライン等での記載なし(右欄にガイドライン等の 局所進行直腸癌に対するロボット支援下骨盤内臓全摘術は、今後
改訂の見込み等を記載する。)
実施施設のアンケート結果を踏まえ、後方視的臨床試験を行う予
定である。
この臨床試験等でエビデンスを構築し、将来的にガイドラインの
CQ掲載を目指していく。
100
100

※患者数及び実施回数の推定根拠等

骨盤内臓全摘患者は2018年NCDデータでは年間441人、このうち腹腔鏡下が85例19.3%である。ロボット手術対象も同等と考
え100人程と考える。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

当該技術は外保連試案に掲載されており(試案コード:S93-0274210)、難易度はEである。本手術を積極的に導入している
施設では技術は成熟している。

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