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提案書13(2402頁~2600頁) (127 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

見直し前の症例数(人)

1,000

見直し後の症例数(人)

1,000

見直し前の回数(回)

1,000

見直し後の回数(回)

1,000

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

日本脳神経血管内治療学会での全国調査では、経皮的脳血栓回収術と経皮的頸動脈ステント留置術の一期的な施行は約1,000件施行されている。

頭蓋内脳主幹動脈閉塞による急性期脳梗塞患者において、経皮的脳血栓回収術が高いエビデンスレベルと共に極めて有効な治療として認められて
いる。心房細動を誘因とする心原性脳塞栓症に加えて、頚動脈狭窄症を誘因とする動脈原性脳塞栓症もあり、後者の場合には経皮的脳血栓回収術
を行うと同時に狭窄している頚動脈を経皮的頸動脈ステント留置術を用いて治療する必要がある。外保連試案において、S91-0112210経皮的脳血
栓回収術の技術度はD、S82-0109900経皮的ステント留置術・頚部脳動脈の技術度はDである。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 脳神経外科を標榜している。透視下に処置が実施できる設備があること。術中出血などの処置中の合併症発生時に対応可能な体制がとれること。
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 主たる実施医師は、当該技術を10件以上経験した日本脳神経血管内治療学会が認定した脳神経血管内治療専門医であることが望ましい。
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 2015年脳卒中ガイドライン
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

最も危惧すべき合併症は血栓塞栓症と出血性合併症である。しかし、その頻度は3-4%程度である。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし

見直し前

33,150点:K178-4 経皮的脳血栓回収術

見直し後

50,520 点:(K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 34,740点の1/2に当たる17,370点を加算)

その根拠

頭蓋内脳主幹動脈閉塞による急性期脳梗塞患者において、経皮的脳血栓回収術が高いエビデンスレベルと共に極めて有効な治療として認められて
いる。しかし、心房細動を誘因とする心原性脳塞栓症に加えて、頚動脈狭窄症を誘因とする動脈原性脳塞栓症もあり、後者の場合には経皮的脳血
栓回収術を行うと同時に、十分な脳血液灌流回復と動脈原性脳塞栓症の再発を回避すべく、狭窄している頚動脈を経皮的頸動脈ステント留置術を
用いて治療する必要がある。外保連試案において、S91-0112210経皮的脳血栓回収術の技術度はD、S82-0109900経皮的ステント留置術・頚部脳動
脈の技術度はDである。現在は、経皮的脳血栓回収術と同時に経皮的頸動脈ステント留置術を行った場合、請求すべき適切な医療技術名が存在し
ないために、経皮的脳血栓回収術に経皮的頸動脈ステント留置術の1/2を加算をする必要がある。

⑧点数等見直し
の場合

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

関連して減点や削除が可能と考えられる医療技術はない

区分をリストから選択

番号
技術名

特になし
特になし

具体的な内容

特になし
増(+)

プラスマイナス

⑩予想影響額

予想影響額(円)

173,700,000円

その根拠

予想される当該技術に係る年間医療費=診療報酬点数(33,150点)×10円/点×年間対象患者数(1,000人)×一人当たりの年間実施回数(1回)=
331,500,000円、当該技術の項目見直し(診療報酬点数:50,520点)×10円/点×年間対象患者数(200人)×一人当たりの年間実施回数(1回)に伴い予
想される医療費=505,200,000円、予想される増加=505,200,000円ー331,500,000円=173,700,000円

備考

下記の論文の結果からも、頭蓋内主幹動脈閉塞に対する血栓回収療法と頚動脈閉塞に対するステント治療を一期的に行うことで転帰良好例が増加
することは明らかである。従って単純な予想影響額は増加しても、転帰不良例が減少することによりその治療や介護に要する医療資源の大きな減
少が期待されるため、総合的には予想影響額は減(-)と考えられる。

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

特になし

⑫その他

特になし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

特になし

⑭参考文献1

1)名称

Endovascular treatment of acute ischemic stroke due to tandem lesions of the anterior cerebral circulation: a multicentric Italian
observational study

2)著者

Sandra Bracco ら

3)雑誌名、年、月、号、ページ

La radiologia medica, 2021, 126, 804-817

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