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提案書13(2402頁~2600頁) (123 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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見直し前の症例数(人)

3,099人

見直し後の症例数(人)

6,198人

見直し前の回数(回)

3,099回

見直し後の回数(回)

6,198回

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

脳腫瘍摘出術の術中モニタリングとしての術中MRIの有用性の報告は国内外より多数ある。日本術中画像情報学会では術中MRIガイドライン(2021
年4月 第1版(v1.0))を策定し、有用性とその普及の重要性について言及している。

施設の要件
手術室内にMRIが設置され、術中撮像が安全に可能な手術機材・器械(非磁性体)が必要である。危険磁場を表示し、その範囲内に磁性体がない
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 ことを常に監視することが必要。
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 MRI装置の操作ができる放射線技師が1名以上、安全監視のための要員(医師、看護師、放射線技師など)1名以上
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 日本術中画像情報学会では術中MRIガイドライン(2021年4月
要件)

第1版(v1.0))

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

MRI撮像そのものには副作用のリスクはない。ただし撮像時に磁場危険区域内(5ガウスライン)に磁性体金属があると、移動(ミサイル効果)し
て患者、周囲の人員や装置に損傷を与える可能性がある。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

倫理的問題はない。術中MRIでモニタリングを行って腫瘍を最大限、安全に摘出することに比べれば、術中MRIを行わずに術後のMRIによって再手
術を行う方がむしろ問題がある。

⑧点数等見直し
の場合
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

見直し前
見直し後
その根拠

3,990 (対象となる技術の概要は永久磁石式全身用MR装置のみが定義)
3,990 (対象となる技術の概要は、永久磁石式全身用MR装置と超電導磁石式全身用MR装置が定義)
保険対象として、永久磁石式全身用MR装置に、超電導磁石式全身用MR装置も定義として加える要望のため。

区分

特になし

区分をリストから選択

番号
技術名
具体的な内容
増(+)

プラスマイナス
予想影響額(円)

26,651,400円

その根拠

・予想される当該技術に係わる年間医療費=3,990点×10円/点×年間対象患者(6,198人)×1/2×1人当たりの年間実施件数(1回)=
123,650,100円
・減額が予想される画像診断に係わる年間医療費=3,130点×10円/点×年間対象患者数(6,198人)×1/2×1人当たりの年間実施件数(1回)=
96,998,700円
・合計=123,650,100円−96,998,700円=26,651,400円

備考

画像等手術支援加算(術中MRIによるもの)が3,990点であり、日本脳神経外科学会統計(2017)によると本技術の対象となるグリオーマ手術件数
は3,477件、経鼻的手術件数は2,721件である。既に収載されている永久磁石型が半数と推定し、要望の超電導磁石式の影響額を半数として算定し
た。また、減額が予想される診療報酬点数は、3T MRIの単純と造影2回分であり、画像診断E202 1の1,600点に、2回目減算と造影剤加算を加えた
3,130点として算定した。なお、術中MRIを用いる手術では半数の症例で追加切除が行われている(参考文献1)。またグリオーマで十分な腫瘍切除
が行われると、10年後の生存率が30%改善している(参考文献3)。これを外挿すると、グリオーマ100件の手術に本技術を用いた場合、およそ
ICER=40,000円×100件/50件(この技術による利得件数)×0.5(1年当たりの健常から死亡までのQOL変化面積)×30%(この技術の利得率)×10年
(観察期間)=53,000円となり、非常に対費用効果の高い技術と判断できる。

⑩予想影響額

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

特になし

⑫その他

特になし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

NPO法人 日本術中画像情報学会、理事長

⑭参考文献1

⑭参考文献2

⑭参考文献3

⑭参考文献4

水野

正明

1)名称

Use of high-field intraoperative magnetic resonance imaging to enhance the extent of resection of enhancing and nonenhancing
gliomas

2)著者

Mohammadi AM, et al

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Neurosurgery 2014 Apr;74(4):339-48

4)概要

手術中のMRIの所見で約半数の症例で追加切除が必要であった。MRIの使用によって切除率が上がった。

1)名称

Intraoperative imaging technology to maximise extent of resection for glioma

2)著者

Jenkinson MD, et al

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Cochrane Database Syst Rev. 2018 Jan; 2018(1): CD012788.

4)概要

術中MRIは悪性グリオーマの摘出率を最大にするのに有用である。

1)名称

Threshold of the extent of resection for WHO Grade III gliomas: retrospective volumetric analysis of 122 cases using
intraoperative MRI

2)著者

Yu Fujii, et al

3)雑誌名、年、月、号、ページ

J Neurosurg. 2018 Jul;129(1):1-9.

4)概要

グレード3グリオーマにおいて、術中MRI T2強調画像で高信号領域の病変摘出範囲が重要な予後予測因子である。53%以上の摘出で生存率が有意に
改善する。

1)名称

術中MRIガイドライン(2021年4月

2)著者

NPO法人 日本術中画像情報学会

3)雑誌名、年、月、号、ページ

https://www.twmu.ac.jp/ABMES/FATS/JSII/guidelines/

4)概要

術中MRI手術室の種類は低磁場と高磁場大きく2種類あり、利点欠点はそれぞれあるが、摘出率向上やリスク低減等の効果は同等である。高磁場は
高コストだが、画質が良く、撮像可能な画像種類が多い。

第1版(v1.0))※

p4-6

1)名称
⑭参考文献5

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要

※⑬については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等の関連団体や研
究者等の名称を記載すること。

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