よむ、つかう、まなぶ。
医療事故情報収集等事業 第85回報告書 (75 ページ)
出典
| 公開元URL | |
| 出典情報 | 医療事故情報収集等事業 第85回報告書(6/30)《日本医療機能評価機構》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
【1】透析前の体重測定の誤り(医療安全情報No.122)
■
再発・類似事例の分析
No.
事例の詳細
事例の背景・要因
再発防止策
実際の体重よりも少なかったことにより除水不足となった事例
透析前にベッドで体重測定する場合、掛け物 ・体重測定時に透析室のスタッフが確 ・指差し確認する。
・体重測定時に他部署のスタッ
認しなかった。
1枚と枕1つを載せた状態で0kgの補正をする
ことになっていた。ストレッチャーで入室し ・他部署のスタッフは普段からベッド
2
た患者を、透析室と病棟のスタッフ4名で移
上のものを除去して体重測定をする
乗介助した。移乗の際、0kgの補正に用いた
ことが多く、掛け物などを除いて患
掛け物1枚を除いた。透析室のスタッフが、
者のみで測定するイメージを持って
患者に装着されていた酸素、点滴、膀胱留置
いた可能性がある。
フの関わりがある場合は、声
を掛けて注意を促す。
カテーテル、モニタを手に持っていたため、
「このまま体重を測りましょう」と声を掛けた。透析室のスタッフ3名は、移乗時に除いた掛け物1枚がベッド上に載っ
ていないことに気付かないまま体重を測定した。測定値は40.7kgで、ドライウェイトは39.0kgとなるため、除水量を
1700mLで設定した。掛け物は体重測定直後に患者のそばに置かれたと考えられる。透析終了後に体重測定すると
41.0kgで、透析前の体重測定がマニュアル通りに行われておらず、除水2.0kgができなかったことがわかった。翌日、
ECUMを3時間行うことになった。
患者の入室前に、体重チェック表を用いてス 【看護師】
【看護師】
ケ ー ル ベ ッ ド の0点 確 認 を 行 っ た。9時30 ・体重測定時、ベッド周囲の確認が不 ・スケールベッドの0点を確認
分、患者がストレッチャーで透析室に入室
する際、周囲を確認する。
足していた可能性がある。
し、透析室のスケールベッドに移乗した。移 【臨床工学技士】
乗後に担当臨床工学技士も合流し、体重測定 ・体重測定時、ベッド下部周囲は確認
を行った。体重測定には4名が関わり、看護
したが、ベッド上部の確認を怠っ
師2名がルート類やドレーン類などを持ち、
た。
看護師1名と臨床工学技士1名が体重チェッ ・体重測定時、スケールベッドに装着
ク表でダブルチェックした。透析前体重は
されていたテレビのアームが透析装
40.3kgで、前回の透析後体重より0.7kg減少
3
・体重測定はマニュアル通り体
重チェック表を用いて2人で
行う。
・透析前に測定した体重と前回
の体重を比較し、必要時は再
測定する。
していた。医師は、除水の必要はないと判断
置に接触していたために測定値が実 【臨床工学技士】
際よりも少なくなった可能性があ ・今後は、チェックリストの確
し、3時間でプライミング分と持続点滴分の
る。
みの0.4kgを除水量として指示し、9時47分、
認項目に基づき、ベッド周囲
を全体的に観察する。
目標体重40.3kgで透析を開始した。患者は
・スケールベッドに装着されて
入室時から呼吸困難感を訴えており、酸素
いるテレビのアームが体重測
1L/分投与下でSpO2 100%であった。透析開
定時に周囲に接触しないよう
始後は入眠して落ち着いており、バイタルサ
に向きを決めておく。
インに大きな変化はなかった。12時47分、
透析が終了し、返血後に体重測定を行うと42.7kgで目標体重より2.4kg多かった。透析後の体重測定の誤りを考慮し
て、何度か体重測定を行ったが変わらず、透析前の体重測定が誤っていたと考えられた。日中の透析室の責任者と透
析担当医師へ報告した。患者は退室していたため、病棟でポータブルX線画像を撮影した。胸水が増加していないこ
とを確認し、翌日、ECUMを3時間追加した。
医療事故情報収集等事業
第 85 回 報 告 書
– 70 –