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医療事故情報収集等事業 第85回報告書 (61 ページ)
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| 出典情報 | 医療事故情報収集等事業 第85回報告書(6/30)《日本医療機能評価機構》 |
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事例紹介
○小指の手術の際、誤って示指を皮膚切開した事例
事例の詳細
事例の背景・要因
再発防止策
・左右および手術部位の表現方
患者は、全身麻酔下での右手良性軟 【術前日】
法、油性ペンやテープなどの
部腫瘍の手術目的で入院した。医師 ・手術申し込みは、電子カルテを用いて医師事務
マーキング物品といった、マー
作業補助者が行い、医師が確認することとなっ
事務作業補助者が手術申し込みを行
い、手術部位は「右」
、
「小指」と電
キング方法の明文化について検
ていた。
討する。
子カルテに登録した。執刀医は、手 ・手術申し込みは、術式とは別に左右・部位を選
・手術室安全チェックリストの内
択する仕様であった。
術前日に患者の右手首付近に油性ペ
容や運用方法を検討する。
ンでマーキングをした。患者入室 ・手術前日、執刀医が、油性ペンでマーキングを
し看護師と外回り看護師は一緒に手
する際に患者に手術部位の左右を確認した。患 ・電子カルテの手術申し込みの仕
様変更を検討する。
者は右手を挙げて右側と言った。執刀医は、そ
術同意書、手術申し込み、マーキン
れを聞き右手首にマーキングした。
時、手術室前室にて手術室の器械出
グ部位を確認し、手術部位が右小指 ・執刀医は、電子カルテを用いた部位確認や患者への手術部位の聴取、画像の確認、
であることを確認した。麻酔科医と
手術部位の触診などは行わず、左右のマーキングのみ行った。
担当医が、手術室にて患者確認を実 ・手術室入室前までにマーキングするという決まりはあるが、何を使用してどのよ
施し、麻酔導入を開始した。術野を
うに実施するかなど方法の詳細は決めていなかった。
ドレーピングした後、執刀医が皮膚 ・執刀医は、マーキングの後に術前画像の確認をせず、手術部位は右示指と思い込
ペンを用いて誤って示指に皮膚切開
み、カルテに誤って「右示指にしこり」と記録した。
ラインを書いた。整形外科の執刀 ・麻酔科医の術前訪問では、左右のみ確認していた。
医・助手・患者確認を行った担当医 ・手術室看護師は、術前訪問を実施していなかった。
の3名、手術室看護師2名、麻酔科 【手術室前室】
医1名でタイムアウトを行った。執 ・手術室前室で患者認証実施時に使用する用紙は術式のみの表示で、左右や部位は
刀医は、タイムアウトの際に手術部
表示されていなかった。
位が示指であることを宣言したが、 ・電子カルテを用いて患者確認を行い、表示された術式「軟部腫瘍切除」を確認し
誰も誤りに気付かず、手術を開始し
た。
た。皮膚切開を行ったところ、示指 【手術室内】
に腫瘍が認められず、手術部位を誤 ・執刀医は、手術前に電子カルテを十分に確認する時間がなかった。
認したことに気付いた。
・執刀医は、誤って記録した「右示指しこり」の記載を見て、示指の手術であると
思い込んだ。
・室内には右の手術とわかるように赤で大きく右と書いてあるパネルが掲示されて
いたが、左右のみで部位は記入されていなかった。
【手術開始直前】
・麻酔科医は、左右の把握のみで手術部位については認識していなかった。
・外回り看護師は、手術部位が小指であることを把握していたが、タイムアウトの
際の「示指」という宣言が小指と聞こえていた。
・手洗い看護師は、タイムアウトの宣言で「示指」と言われ、把握していた内容と
違うと思ったが、手術同意書を確認していなかったため自分の認識が違っていた
のだと思った。
・執刀医以外の2名の整形外科医師は、手術部位などを把握していなかった。
医療事故情報収集等事業
第 85 回 報 告 書
– 56 –
事例紹介
○小指の手術の際、誤って示指を皮膚切開した事例
事例の詳細
事例の背景・要因
再発防止策
・左右および手術部位の表現方
患者は、全身麻酔下での右手良性軟 【術前日】
法、油性ペンやテープなどの
部腫瘍の手術目的で入院した。医師 ・手術申し込みは、電子カルテを用いて医師事務
マーキング物品といった、マー
作業補助者が行い、医師が確認することとなっ
事務作業補助者が手術申し込みを行
い、手術部位は「右」
、
「小指」と電
キング方法の明文化について検
ていた。
討する。
子カルテに登録した。執刀医は、手 ・手術申し込みは、術式とは別に左右・部位を選
・手術室安全チェックリストの内
択する仕様であった。
術前日に患者の右手首付近に油性ペ
容や運用方法を検討する。
ンでマーキングをした。患者入室 ・手術前日、執刀医が、油性ペンでマーキングを
し看護師と外回り看護師は一緒に手
する際に患者に手術部位の左右を確認した。患 ・電子カルテの手術申し込みの仕
様変更を検討する。
者は右手を挙げて右側と言った。執刀医は、そ
術同意書、手術申し込み、マーキン
れを聞き右手首にマーキングした。
時、手術室前室にて手術室の器械出
グ部位を確認し、手術部位が右小指 ・執刀医は、電子カルテを用いた部位確認や患者への手術部位の聴取、画像の確認、
であることを確認した。麻酔科医と
手術部位の触診などは行わず、左右のマーキングのみ行った。
担当医が、手術室にて患者確認を実 ・手術室入室前までにマーキングするという決まりはあるが、何を使用してどのよ
施し、麻酔導入を開始した。術野を
うに実施するかなど方法の詳細は決めていなかった。
ドレーピングした後、執刀医が皮膚 ・執刀医は、マーキングの後に術前画像の確認をせず、手術部位は右示指と思い込
ペンを用いて誤って示指に皮膚切開
み、カルテに誤って「右示指にしこり」と記録した。
ラインを書いた。整形外科の執刀 ・麻酔科医の術前訪問では、左右のみ確認していた。
医・助手・患者確認を行った担当医 ・手術室看護師は、術前訪問を実施していなかった。
の3名、手術室看護師2名、麻酔科 【手術室前室】
医1名でタイムアウトを行った。執 ・手術室前室で患者認証実施時に使用する用紙は術式のみの表示で、左右や部位は
刀医は、タイムアウトの際に手術部
表示されていなかった。
位が示指であることを宣言したが、 ・電子カルテを用いて患者確認を行い、表示された術式「軟部腫瘍切除」を確認し
誰も誤りに気付かず、手術を開始し
た。
た。皮膚切開を行ったところ、示指 【手術室内】
に腫瘍が認められず、手術部位を誤 ・執刀医は、手術前に電子カルテを十分に確認する時間がなかった。
認したことに気付いた。
・執刀医は、誤って記録した「右示指しこり」の記載を見て、示指の手術であると
思い込んだ。
・室内には右の手術とわかるように赤で大きく右と書いてあるパネルが掲示されて
いたが、左右のみで部位は記入されていなかった。
【手術開始直前】
・麻酔科医は、左右の把握のみで手術部位については認識していなかった。
・外回り看護師は、手術部位が小指であることを把握していたが、タイムアウトの
際の「示指」という宣言が小指と聞こえていた。
・手洗い看護師は、タイムアウトの宣言で「示指」と言われ、把握していた内容と
違うと思ったが、手術同意書を確認していなかったため自分の認識が違っていた
のだと思った。
・執刀医以外の2名の整形外科医師は、手術部位などを把握していなかった。
医療事故情報収集等事業
第 85 回 報 告 書
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