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医療事故情報収集等事業 第85回報告書 (62 ページ)

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出典情報 医療事故情報収集等事業 第85回報告書(6/30)《日本医療機能評価機構》
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事例紹介

○永久気管孔がある患者に経鼻カニューラによる酸素投与を行い、酸素化不良が持続した事例
事例の詳細

事例の背景・要因

再発防止策

永久気管孔を造設している患者が、泌尿器科に ・泌尿器科の医師と看護師は、永久 ・永久気管孔を造設した患者である
ことを把握し、電子カルテ画面と
気管孔に関して知識はあったが、
入院した。入院時に担当した病棟看護師が、患
者のSpO2を測定したところ、低値であった。

実際の患者対応の経験が少なかっ

患者のベッドサイドに掲示して共

電子カルテで医師の指示を確認したところ、酸

た。

有する。

素投与に関して「92%以下でnasal 2L/分開始」 ・患者は、永久気管孔をスカーフな ・永久気管孔の構造を理解するた
め、気管切開孔との違いを、医療
どで保護しており、医療者側は永
と記載があった。患者は、呼吸苦などの自覚症
状がなく酸素吸入に拒否を示した。看護師は、

久気管孔造設患者であるという認

必 要 性 を 繰 り 返 し 説 明 し た う え で、 経 鼻 カ

識が薄かった。

安全ニュースで配信・周知する。

ニューラを用いて酸素投与を開始した。酸素 ・患者は、永久気管孔の管理を自立
5L/分 の 設 定 に し て もSpO2は87%で あ っ た た

して行っており、医療者が管理に

め、担当医に報告した。診察の際に、担当医と

介入することには拒否的であっ

看護師で酸素流量やSpO2を確認した。担当医

た。

は、
「貧血に対する輸血投与を行うため、自覚 ・医師、看護師ともに、患者の酸素
化が改善されないのは貧血のため
症状がなければ経過観察」と指示した。患者
は、以降も経鼻カニューラを外していることが

であると思い込んでいた。

多く、その都度説明して渋々装着する状況で ・永久気管孔を造設した耳鼻咽喉科
の診療は数年前に終診していた。
あった。安静時のSpO2は94%程まで上昇する
が、労作時は85%前後であった。輸血により、
貧血は入院時から改善したが、依然貧血状態が
持続していた。回診時に医師から患者に対し
て、在宅酸素療法導入について説明を行った。
病棟看護師間で在宅酸素療法導入に関して情報
共有した際に、担当看護師ではない看護師が患
者の酸素投与は永久気管孔から実施する必要が
あることに気付いた。直ちに経鼻カニューラか
らトラキマスクへ変更したところ、酸素2L/分
でSpO2が94%程度まで上昇した。

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医療事故情報収集等事業

第 85 回 報 告 書