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医療事故情報収集等事業 第85回報告書 (63 ページ)

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出典情報 医療事故情報収集等事業 第85回報告書(6/30)《日本医療機能評価機構》
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事例紹介

○MRI禁忌である皮膚拡張器(ティッシュ・エキスパンダー)が留置された患者にMRI検査を実施し
た事例
事例の詳細

事例の背景・要因

再発防止策

60歳代女性患者に、両側乳がんに対して両側 ・当院で乳房再建術時に使用するエ ・当院で乳房再建術に用いるエキス
パンダーは、MRI禁忌であること
キスパンダーは磁石が用いられて
乳房全切除術およびナトレル133ティッシュ・
を周知する。
いるタイプであった。
エキスパンダー(以下、エキスパンダー)の留
置を行い、2日前に退院した。23時52分、患 ・救急外来で対応した研修医は、エ ・乳房再建術を担当した医師は、電
子カルテにエキスパンダー留置中
キスパンダーが入っていることを
者はめまいと嘔気を自覚し、救急外来を受診し
であること、MRI禁忌であること
認識していたが、MRIが禁忌であ
た。左下肢の動かしづらさを訴え、脳梗塞の疑
を記載する。
ることを知らなかった。
んの手術を行い、胸に何かを入れた」と発言が ・エキスパンダーについて検索する ・MRI検査説明時の問診票に、体内
留置物がある患者に渡されるカー
ことや、他の医療者との共有を行
あったため、研修医はカルテを確認し、両側に
ドを所持しているかを問う項目に
わなかった。
エキスパンダーが入っていることを確認した。
いにてMRI検査を予定した。患者から、
「乳が

研修医は、留置されているエキスパンダーが ・診療放射線技師は、当該エキスパ
ンダーがMRI禁忌と知らなかった。
MRI禁忌と知らず、MRI検査の問診票にも禁忌

ついて追加し、事前に確認ができ
るようにする。

の記載がなかったため、MRI検査を実施可能と ・患者は、めまいと嘔気があり、乳 ・診療放射線技師は、MRI検査室入
室直前に金属製の体内留置物や付
がん手術時に胸に何か入れたこと
判断した。患者と家族に説明し、口頭で同意を
属物がないことを改めて患者に聞
までは医師に伝えたが、カードを
得た。0時52分、MRI検査室に入室した際、患
き取り、目視による確認も行う。

者から胸が締め付けられるような痛みの訴えが

持参していることやMRI禁忌であ

あり、一時中断した。診療放射線技師は、患者

ることなどを詳しく伝えられる状 ・乳房再建術に使用するエキスパン
ダーを金属・磁石のないタイプに
態になかった。

をMRI装置のドームから離し、状態の確認を

行ったが問題は見られなかった。再度、MRI装 ・問診票には、エキスパンダーに
MRI禁忌の製品があるということ
置に入室すると、ドーム付近で同様の訴えが
あったため、検査を中止した。MRI検査室から

の記載はなかった。

処置室に戻った際に、家族からMRI禁忌と記載
されたカードの提示があり、患者に留置されて
いる製品がMRI禁忌であることが判明した。
MRI検査中止後は胸部の圧痛などの訴えはな
く、エキスパンダーの位置のずれも認めなかっ
たが、めまいに対する経過観察目的に入院と
なった。翌日、めまいなどの症状は改善がみら
れた。患者と家族に対し、MRI検査室に入室し
たことにより想定される合併症などを説明し、
理解を得て退院となった。

医療事故情報収集等事業

第 85 回 報 告 書

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変更することを検討する。