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医療事故情報収集等事業 第85回報告書 (57 ページ)

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出典情報 医療事故情報収集等事業 第85回報告書(6/30)《日本医療機能評価機構》
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【2】入院中の患者が義歯を誤飲・誤嚥した事例


分析テーマ

○ルールの不遵守
・各勤務帯で義歯の所在を確認してカルテに記載することになっていたが、できていなかった。
・入院時には全ての患者に対して歯科のチェックが入ることになっていたが、できていなかった。
・入院時に得た情報をもとに口腔内観察を行い、歯や義歯に異常がある場合はチェック表を用いて観察
し、定期的に評価することになっていたが、電子カルテに移行後、その運用が整備できておらず、口
腔内の観察・評価がルール通り行われていなかった。
○アセスメント不足
・患者本人が自立して義歯を着脱できていたため、誤飲することを予測できなかった。
・家族から「義歯をつけたままにしている」と聞いた際、「なぜ外さないのか」と疑問を持たず、装着し
たままのリスクなどを考えていなかった。
・看護師は義歯の紛失が判明した後、誤飲していることをアセスメントできなかった。
○その他
・看護師は患者の摂食状況や嚥下状態などを観察していなかった。
・気管内吸引時や誤飲時の看護手順には、義歯の確認についての記載がなかった。
・患者の呼吸状態が悪化して禁食となり、NPPVを装着後はマスクを短時間しか外せなかったことから口
腔内の観察が不十分であった。

(6)医療機関から報告された再発防止策
医療機関から報告された再発防止策を整理して示す。
図表Ⅲ-2-20

医療機関から報告された再発防止策

○情報収集と共有
【入院時】
・入院時に義歯の有無や自己管理の可否についての確認を行い、電子カルテに記録する。
・どこにどのような義歯を使用しているか、記録や写真に残すことを検討する。
・入院時に歯科受診を行うことを、入院案内チェックリストや計画やパスに追加した。
・義歯確認・管理方法のアセスメントシートを作成する。
【入院中】
・各勤務帯の担当看護師は、義歯の有無、管理状況などを看護記録に記載する。
・口腔内の観察を定期的に行い、電子カルテ上で記録・評価ができるようにする。
・食事介助や口腔ケア時に職員全員が共通したケア提供が行えるようにケア方法を記録する。
・看護師は各勤務帯で義歯の保管場所の確認が可能なようにワークシートに保管場所を入力する。
◯義歯の取り扱いや管理
【装着の可否について】
・歯科医師と言語聴覚士、看護師、患者・家族で連携をとり、義歯脱落の危険性や装着時の注意点などの
検討を行い、義歯を装着するかしないかを検討する。
・食事の形態によっては義歯の装着をしないことも検討する。
・不具合のある義歯の装着は見合わせる。

医療事故情報収集等事業

第 85 回 報 告 書

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